674: ◆Oe72InN3/k
2012/10/24(水) 22:27:23.17 ID:wMwX2Y5/0
そっちに俺は視線を移すと、小さく……小さく人影が見えた。
ああ、くそ。
もう一度、後一回だけ意識を過去に向けよう。
675: ◆Oe72InN3/k
2012/10/24(水) 22:27:50.15 ID:wMwX2Y5/0
過去
〜別荘〜
入須「折木君、まだ寝ているのか」
676: ◆Oe72InN3/k
2012/10/24(水) 22:28:18.28 ID:wMwX2Y5/0
奉太郎「そうですか……あ」
奉太郎「花火大会って、何時からでしたっけ」
入須「20時からだ、だからなるべく急いでくれるとありがたいな」
677: ◆Oe72InN3/k
2012/10/24(水) 22:29:00.57 ID:wMwX2Y5/0
奉太郎「それで、千反田は?」
入須「まだ来ていないよ」
入須「電話はあったが、電車が遅れているせいで……もしかしたら間に合わないかもな」
678: ◆Oe72InN3/k
2012/10/24(水) 22:29:26.94 ID:wMwX2Y5/0
〜高台への道〜
入須「まだ時間はありそうだな」
入須「何か、話でもしながら歩くか」
679: ◆Oe72InN3/k
2012/10/24(水) 22:29:53.79 ID:wMwX2Y5/0
入須「奥さんにも、子供にも、あまり優しい姿を見せてはいなかった」
入須「自分の仕事に誇りを持っていて、何より信念を持っていた」
入須「そんな人だよ」
680: ◆Oe72InN3/k
2012/10/24(水) 22:30:21.17 ID:wMwX2Y5/0
入須「君と、その花火師はどこか似ている、と言った所だな」
はあ、俺とその花火師が似ている……か。
奉太郎「あり得ませんよ」
681: ◆Oe72InN3/k
2012/10/24(水) 22:30:47.97 ID:wMwX2Y5/0
入須「私が聞くに、君は省エネをモットーとしている」
また姉貴か、余計な事を。
入須「それを花火師の仕事と置き換えるんだ」
682: ◆Oe72InN3/k
2012/10/24(水) 22:31:13.68 ID:wMwX2Y5/0
〜高台〜
入須は時計に目をやっていた。
入須「そろそろ20時か」
683: ◆Oe72InN3/k
2012/10/24(水) 22:31:39.52 ID:wMwX2Y5/0
奉太郎「折角の花火大会、それに招待したのにそんな感想で」
入須「ふふ」
入須「……君の事は少しは分かっているつもりだ」
684: ◆Oe72InN3/k
2012/10/24(水) 22:32:05.37 ID:wMwX2Y5/0
入須「だってそうだろう」
入須「それなら良い、と言うくらいなら……最初から、どちらでも無いなんて言わなければいいじゃないか」
奉太郎「……俺は」
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