過去ログ - フィアンマ「…天使…?」垣根「それじゃ、安価旅行に洒落込むとしようぜ」
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[saga]
2012/10/06(土) 23:38:06.27 ID:A15OKjH80
垣根「んー…目の前で親しい奴が辛い思いしてて、自分なら何とかできるってんなら…助けようとするのは、当たり前じゃねーの?」
フィアンマ「……」
垣根「…何か言えよ。恥ずかしいだろうが」
今までの自分であれば、こんな偽善者染みた言動は一度として無かっただろうし、言う事を躊躇しただろう。
だが、そうして時分を諌めて、格好をつけて、得たものはあったか。
ある程度はあったかもしれないが、それはどれもこれも死体か金で繋がれたモノばかりで、下らない代物だった。
もうそんなものに縛られる必要もなければ、拘る必要だってない。
偽善だと嘲笑っていたのは自分だけで、少なくともこの目の前の人物はこうした偽善染みた発言をしたって、笑いはしない。
フィアンマ「…そうだな」
自分もそうしようと思ったのだから、垣根帝督がそう思ってくれても当たり前。
思考の中で結論を叩き出し、フィアンマは小さく笑んでこくりと頷く。
好意や厚意を向けられることに、不服などなかった。嫌悪感などない。
上条当麻が自分を諭した様に、人の心には、どんな人物だって良心や優しさが眠っている。
フィアンマ「…だが、急がなくて良い。優先順位は低めに設定しろ」
垣根「お前は謙虚なのか傲慢なのかはっきりしろよ」
フィアンマ「はは。…楽しみにしている」
嘲りの意味合いを持たない笑みは柔らかく、善意を誘うもの。
垣根はそんな彼女の顔を見つめた後、ベッドへ潜って部屋の明かりを消し、声に出さずにぽつりと、呟いた。
垣根(……いつもそんな顔してれば良いのによ)
フィアンマ「……おやすみ」
垣根「おやすみ」
翌朝、早めに目を覚ました垣根は、自分なりに未元物質を応用した人体干渉理論を組み立てていた。
今この場に、優秀な研究者は居ない。
だから、理論から仮説から実験から、全て自分で行わなければならない。
垣根「……」
ホテルの部屋に元々サービスとして置いてあったボールペンとメモ帳にかりかりと記していきながら、時折十分程休憩を挟む。
ほとんど八割方自分のための行動ではないが、無力感や徒労感に襲われる事は無かった。
垣根「『目の前で親しい人間が辛い思いをしていて、自分なら何とか出来るなら助けようとするのは当たり前』、か」
学園都市第一位と自分の間に割って入ったあの女警備員も、こんな思いだったのだろうか。
自分は、或いはああして誰かに庇ってもらいたかったのかもしれないな、と思う。
だが、自分が何もしないのに成果を得ようとするのは無い物ねだりだ。
垣根「…底力を見せてやる」
過去の自分より、『未元物質』を掌握している自信はある。
"死ぬ"一歩手前で理解したあの爽快感は、今も胸に残っていた。
理論と仮説とを並行で考え、メモに綴っていきながら研究に没頭する垣根の背中を視界に入れ、フィアンマは目を覚ました。
そして眠そうに目元を擦ると、欠伸を噛み殺す。
今日の朝食の内容
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