過去ログ - フィアンマ「…天使…?」垣根「それじゃ、安価旅行に洒落込むとしようぜ」
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190: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/10/07(日) 01:20:30.06 ID:PvlSPC4r0

垣根「…ホットミルクがいい」

フィアンマ「砂糖は入れるか?」

垣根「角砂糖二つ分程度頼む」

ぐだ、と身体の力を抜き、垣根はベッドに上半身をぱたりと倒す。
少し落ち着いて休んだら、作業効率も上がるだろう。
フィアンマは垣根から離れて立ち上がり、キッチンに入ると黙々とホットミルクを作り始めた。
角砂糖二つ分の砂糖も溶かし、白い膜が張らないようかき混ぜて牛乳を温める。
マグカップにその甘く温かなミルクを注ぎ、鍋を洗って片付けたフィアンマは少し細工をしてから、マグカップを持ってきた。
甘い匂いが近づいてきたことに気がつき、垣根はむくりと身体を起こしてマグカップを受け取る。
火傷しないよう気をつけて啜り、意外にも調度良い温度だった牛乳にほっと一息つきながら、垣根は時計を見遣った。
昼時だが、腹は減っていない。牛乳を飲んで砂糖を摂取して、そのことによる血糖値の上昇が原因だからかもしれないが。
フィアンマも空腹を感じていないのか、ベッドに座って暇そうな様子を見せた。
程よい甘さで美味しいホットミルクを全て呑みきると、垣根は自分がとても元気になっている事に気付いた。
血糖値の上昇が元なのか、それにしては不可解な程に疲労感が取れている気がする。

垣根「…お前、コレに何かヤバい薬でも入れたか?」

フィアンマ「いや。…ああ、術式は使ったが」

垣根「術式?」

フィアンマ「回復術式。治癒術式ともいうか。全身の力を程よく抜き取る事で疲労の回復を狙ったものなのだが。よく気がついたな」

垣根「…、…」

非科学的だが信じるしかないのだろう。
まるで危ない薬物でも使ったかのように、頭が軽かった。
ゲームの主人公でいえば、体力回復用の薬草を丸呑みでもしたかのような。

垣根「…それ、誰でも使えれば覚せい剤はこの世から消えるだろうな」

フィアンマ「俺様もそうは思うが、使うには資質が要る」

垣根「一般大衆向けの術式とかって作れない訳?」

フィアンマ「難しい」

『神の右席』として身体を調整してあるフィアンマは、その辺の魔術師とは仕様が違う。
無能力者に突然『未元物質』という能力が備わったところでその人間が使いこなせないように、『特別』なのだ。
特別な人間が凡人に何かを与えるには、沢山の仕様変更が必要だ。難しい。

垣根「ま、そりゃそうか。特別パターンの人間ってのはそういうもんだしな」

ひとまずありがとよ、と礼を言い、垣根はマグカップを片付けてから作業を再開する。

二時間程して、垣根はベッドにぼふりと倒れた。

垣根「……とりあえず実験はいくつか考えた」

フィアンマ「何をするんだ?」

垣根「とりあえず、>>192する…」


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