過去ログ - フィアンマ「…天使…?」垣根「それじゃ、安価旅行に洒落込むとしようぜ」
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52: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/10/03(水) 20:34:03.17 ID:73cci0/K0

垣根「あ? あぁ、この大戦の? んー…話を聞いてみたくはあるな」

フィアンマ「話を?」

垣根「そうそう。どういう理由で戦争起こそうと思ったのか、とか。俺は戦争の間中、意識無かったしな。戦争で受けた被害は無いしよ。むしろ、俺の能力を戦時中の兵器に活かそうと研究開発してくれたお陰で、身体を創れる程にもなった。戦争が無けりゃ焦って開発しなかっただろうし、俺が元に戻れるのにはもっと時間がかかった。話も聞きてえだけじゃなくて、感謝したって良い位だ」

フィアンマ「…感謝、」

垣根「ソイツが何したかったかは知らねえし、被害は大きいみたいだけど、少なくとも…第三次世界大戦が起きたことで、俺だけは救われたな。…オイ、お前のせいで俺まで宗教臭くなったじゃねえか」

うええ、としょっぱい顔をして、垣根はチャンネルを回す。
チャンネルを回しても映るのはやはりニュース。
その他は子供番組で、趣味に合わずつまらなかった。
仕方がない、と諦めてテレビを消す。
ふと、フィアンマの表情が暗くなったり、視線が右往左往している事に気付き、垣根は眉をひそめる。

垣根「元気ねえな。何、お前の知り合いに戦犯でも居んのかよ」

フィアンマ「…、…俺様が戦犯だ。首謀者ということになっている。事実だが」

垣根「…は?」

フィアンマ「……」

垣根「…マジで?」

フィアンマ「ガチだ」

垣根「えー…意外じゃねえ。そりゃ追われる訳だ。…いや、まぁ…すげえな。それと、ありがとよ」

大事な人が居ないどころか人が嫌いな垣根には、戦争で傷ついた人などどうでも良くて。
ただ、自分がこうして普通に呼吸出来る様に、間接的に協力してくれたのはフィアンマだと知っただけ。
だから、フィアンマを咎めるどころか、手を叩いて賞賛出来る程の気分だった。
先程彼自身が言った通りに自分に礼を言った垣根に、フィアンマはきょとんとする。
フィアンマは心のどこかで、自分の行いを赦してくれる人間を求めていたから。
道徳的には問題だが、人間の心はそんなものだ。自分が悪い事をしたとわかっていても、優しくして欲しい。

フィアンマ「……、」

垣根「色々質問しても良いか?」

明るく笑って、垣根は首を傾げる。
一般的な倫理観は持ち合わせているものの、彼とて暗部組織に居た人間。
歪んでいる部分はある。一方通行の様に偽悪的ではなく、絶対的な悪を地で行く人間なのだ。
だが、暗部組織に居たとて、普通の少年。
間接的とはいえ、命の恩人には感謝の念を抱く。
隣に座っている人間が世界的に大変な混乱を引き起こした当人だと知っても、嫌悪感は無かった。

フィアンマ「…構わんが」

垣根「>>54?」




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