過去ログ - フィアンマ「…天使…?」垣根「それじゃ、安価旅行に洒落込むとしようぜ」
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814: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/10/24(水) 21:58:16.34 ID:WSoBaXV40

アックア「憎くて仕方がない」

男の一言に、それもまた仕方無いこと、むしろ当たり前のことかとフィアンマは苦く笑う。
恨まれても、憎まれても仕方無い。
計画の差し障りになることだけでなく、感情論でもこの男を止めはしたが、そもそもあのような凶行に自分が及ばなければ、アックアは力を失うきっかけすら得なかった。
垣根という希望を得た以上アックアの為に死ぬということは出来ないが、謝罪の意思を示して少しでも溜飲を下げてもらえるだろうか。
一抹の期待を抱いた上で、フィアンマは乾いた唇を舐め、ひとまず相槌を打つ。

フィアンマ「そうか…だが「男じゃなかったなんて! それ以外は気にしていないのである」……、」

アックアの発言にきょとつき、フィアンマは口を噤む。
半分は本気かもしれないが、もう半分は自分を思っての発言だろうと察し、この男はどこまで女子供に甘いのか、とフィアンマは内心ため息をついた。

フィアンマ「…性別詐称の件はすまなかったな」

アックア「今更のことではあるが」

フィアンマ「……まぁ、…今なら、…お前が必死になって何を守りたかったのか、わかる」

アックア「……」

フィアンマ「それに気づくまで、多くの犠牲を払い、自分自身も色々と失ったが」

アックア「『その事』に気づけたのであれば、もはや誰も貴様を責めるまい。気を狂わせてまで貴様が心血を注いだことは、一概に悪いとも言えん」

フィアンマ「……最暗部にあったが、お前は曲がらんな」

アックア「信条のブレさえなければ人は変わらんのである」

フィアンマ「…そう、だな。…俺様も、魔法名を恨み名にしなければ、あのようなことにはならなかっただろう」

アックア「…」

フィアンマ「…お前は愚直な男だ」

アックア「元より、私は一介の傭兵崩れに過ぎない。…用事を思い出したのである」

それでは、と場を去るアックアを引き止めず、フィアンマは視線を地面に落とす。
明確な言葉は無くとも、最初から彼は自分を責めるつもりはなかった。赦すつもりはあっても。

フィアンマ「…何が傭兵崩れだ。気障な騎士のなり損ないが」

垣根「…和解した、ってことなのか?」

フィアンマ「そうだな。…元から、和解するまでもなかったかもしれんが」

垣根「…そっか」

車椅子の背もたれに身体を預け、二、三度、深呼吸をした後、フィアンマは垣根を見やる。

フィアンマ「空腹だ」

垣根「何食うんだよ」

フィアンマ「>>816



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