過去ログ - フィアンマ「…天使…?」垣根「それじゃ、安価旅行に洒落込むとしようぜ」
1- 20
948: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/11/04(日) 20:24:59.39 ID:Bdi8HTyh0


垣根「…、…ちょっと『神の如き者』になってた時の後遺症みてーなもんが出ただけだってよ…寝てりゃ治るって、オッレルスも言ってた」

フィアンマ「…、」

垣根「…だから、安心して、寝てろよ…。…俺が、ずっと、お前の側に…いるしっ…」

知らず知らず、泣きそうな顔をしている垣根の様子に、彼が話したことと現実とは違うのだろうと思いながら。
フィアンマはそれでも垣根に何事か追及せず、焦点の未だ合わない瞳で薄く笑う。
何という顔をしているのか、と思いながら、彼女は彼の頬に手を伸ばした。
ぺたりと触れる。彼の頬が酷く熱いものに感じられたのは、垣根が風邪を引いているなどという訳ではなく、フィアンマの手が冷たいから。

垣根「…昨日今日と連続して体調不良だしな。疲れてるだろ」

フィアンマ「…そうだな」

お前が言うのなら、きっとそうなんだろう。
声に出さずに呟いて、彼女は目を閉じる。
魔術師として、うっすらながら、自分がどのような状態かはわかる。
垣根が言うように、眠れば勝手に治るようなものでもなければ、後遺症でもないであろうこと位。
それでも、彼が自分の為に嘘をついたのだと思えば、抵抗する気にはなれなかった。

目を瞑り、静かに穏やかな呼吸をし始めるフィアンマの様子を眺め、垣根は準備を始める。
解除法をよくよく思い出しながら、魔術記号を部屋や自分に施し、身体の内側を灼く痛みに耐えながら、術式を行使した。
思考も何も存在させられず、夢すら見ないよう強制的に眠らされた彼女の寝顔を眺め、垣根は唇を噛む。
憎しみや怒りといった乱暴な感情を浮かべていなければ、泣いてしまいそうだったから。

垣根「…何で、お前なんだろうな」

過去と同じことを呟く。
世界には悪いことをした人間が沢山居るのに、犯罪者同士で恋人となった人間だって沢山居るだろうに、どうして自分たちばかりがこんな風に不幸になるんだろう。

垣根「…何で、お前なんだろう」

未だやや暗部から抜け出せていない自分はともかく。
無関係な自分の為に、身を粉に出来る人間が傷つけられるのは、どうしてなのか。
これが信徒に課せられる試練だとでもいうのなら、神様は余程意地の悪い性格をしている。

そう思える時点で垣根帝督自身も暗部から抜け出せていることに、彼は気付かない。

垣根「……」

垣根が無言で居ると、病室のドアがノックされた。
適当な返事をすると、誰かが入ってくる。





入ってきた人物(1人。禁書キャラ名)>>+2


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/595.31 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice