過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」健夜「その１０だよ」【龍門渕】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」健夜「その１０だよ」【龍門渕】

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797: ◆tXdh2WZ0lM[saga]
2012/10/09(火) 03:12:06.40 ID:7RCb7crb0
衣「……でも、京太郎は衣のことを――」

智紀「ん……ああ」

智紀「例えば、俳優を好きな人がいる」

智紀「その人は彼氏がいる」

智紀「じゃあその人は彼氏より俳優が好きかっていうとそうじゃない、と思う」

衣「……？」

智紀「だから……京太郎君は、衣が一番好きだよ、って」

智紀「……ちょっと、違う……？」

京太郎「……」

いや、言いえて妙だと思う。

この場合、俳優とはおもちのことである。

そういう意味では、俺の理想は智紀さんのような人だ……おもちだけでいえば。

京太郎「……衣さん」

京太郎「俺は、巨乳が大好きですが、衣さんはもっと大好きです！」

端的に言葉に表すならこういうことだろう。

京太郎「だから俺は、こうして智紀さんと恋人にならず、衣さんと恋人になったんですから！」

と、不安そうな彼女の体を抱きしめた。

……抱きしめて、ごまかすようだった、が。

衣「……じゃ、このままでもいいのか？」

京太郎「ええ。そのままの衣さんでいてください」

京太郎「俺は、それでも衣さんを愛し続けます」

衣「……そか」

衣「……ちょっと、安心した」

えへ、と彼女は俺の胸で笑った。

相変わらずごまかされてくれた。

それを嬉しくも思い……申し訳なくも思った。

智紀「……私の取り得巨乳だけ？」

京太郎「いや、そういうわけじゃないですけど――」

智紀「――冗談」

少し悪戯っぽい笑みを見せた、気がした。

智紀「末永くお幸せに、二人とも」

衣「うむ、智紀も幸せをつかめるようにな！」

智紀「……そうだね」

流石にその一言は余計なお世話だったのではないだろうか。

智紀（……幸せ）

智紀（……）

智紀（……京太郎君のような人、と？）

智紀（……）ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ

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