過去ログ - 削板「久し振りだな、百合子！」 -SS速報VIP

過去ログ - 削板「久し振りだな、百合子！」

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20: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2012/10/13(土) 04:18:01.75 ID:XRhnJivwo
自分があの少年、削板軍覇と出会って動揺しているのは自覚している。

するな、という方が難しい。

一方通行には長い付き合いがあると言える人物が、彼を除いていなかった。そんな人物に、こんな変わり果てた姿を見られて平静でいられる方が余程異常だ。

以下略

21: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2012/10/13(土) 04:18:44.04 ID:XRhnJivwo
（無理だろォがよォ…）

今だって、自分で自分の姿を見ることすら恐ろしいのだ。
浴室の鏡、その向こうに映る自分自身の姿、服を剥ぎ取ったその腕に、脚に、顔に、髪に、背中に、胸に、赤黒い血がこびりついていやしないかと。

以下略

22: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2012/10/13(土) 04:19:20.30 ID:XRhnJivwo
自身を戒めるのは、全部同じ血だ。
同じ遺伝子を持った、何の罪もない少女たち。

以下略

23: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2012/10/13(土) 04:19:56.02 ID:XRhnJivwo
こうして浴槽に浸かっていても、乳白色の湯が赤黒く濁ってこないのが不思議で仕方がなかった。

普段だったら、きっとあの少女がこんな後ろ向きな自分を諌めてくれるのだろう。聡い彼女が一方通行の変調に気付きながらそれでも放置を選んだ理由を、一方通行自身も理解していた。

この気持ちの問題は、自分自身で解消しなければならないのだ、と。

以下略

24: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2012/10/13(土) 04:20:42.92 ID:XRhnJivwo
「一方通行はどうしたのかしら？」

自身と打ち止めのため、二杯分ココアを用意しながら芳川桔梗は訊ねた。どうせ風呂上りの一方通行は缶コーヒーを飲むだろうから、彼女の分の用意は要らない。
因みに家主の黄泉川愛穂は警備員の仕事で出掛けており、番外個体は一方通行を遥かに上回る不摂生の末昼夜逆転生活を漫喫中だ。

以下略

25: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2012/10/13(土) 04:23:10.01 ID:XRhnJivwo
「超能力者ねぇ、どこで知り合ったのかしら。」

絶対能力進化実験の際、被験者が過去に参加した実験の内容はデータとして渡された。その中に他の超能力者と一緒に参加した、というような記述はなかったと記憶している。彼女も曲がりなりにも優秀な科学者である、その辺りの記憶違いはないだろう。

「……興味あるわね。」

以下略

26: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2012/10/13(土) 04:24:52.31 ID:XRhnJivwo
本日はここまでです。
ではサッカーに集中します。

27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/10/13(土) 05:25:08.59 ID:dU/5CPyIO
おつ

28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage]
2012/10/13(土) 08:03:46.27 ID:TvwB7PQ40
乙乙

期待してる

29: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2012/10/20(土) 20:09:42.00 ID:4oUxKmlQo
こんばんは、大分寒くなって来ましたねぇ。
今日は百合にゃんと削板くんの出会いの話を投下します。

30: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2012/10/20(土) 20:10:23.58 ID:4oUxKmlQo
二人の出会いは、さほど特別なものではなかった。いわゆる極々当たり前のボーイ・ミーツ・ガール。活発な少年が引っ込み思案で寂しがりな少女を見出し、お互いの特別になっていく、そんなありふれた出会いだった。
ただ少しばかり世間一般と違っていたのは、二人が二人とも、幼かった当時既に上位の能力者として位置づけられていたことだろう。

「げンせき？」

以下略

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