過去ログ - 梓「贈り物」 -SS速報VIP

過去ログ - 梓「贈り物」

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15:1です。 ◆d3pEpNjf.g[sage ]
2012/10/08(月) 21:35:02.45 ID:x8PxH6ZR0
「…あのさ、梓。まだ眠くない？」

律先輩がそう言って沈黙を破った。

「は、はい。大丈夫です」

16:1です。 ◆d3pEpNjf.g[sage ]
2012/10/08(月) 21:45:05.40 ID:x8PxH6ZR0
──────

私たちは他の先輩方を起こさないよう静かに部室を出た後、何故か鍵が開いていた屋上へと足を運んだ。

「ふー、やっぱこの時間は外さみーなー」

以下略

17:1です。 ◆d3pEpNjf.g[sage ]
2012/10/08(月) 21:49:41.08 ID:x8PxH6ZR0
「…お前、今ちょっと失礼なこと考えてただろ」

律先輩が核心をつく。
…顔に出ていたのだろうか。

以下略

18:1です。 ◆d3pEpNjf.g[sage ]
2012/10/08(月) 21:52:17.78 ID:x8PxH6ZR0
そう言った後、私たちは屋上の床に座り込んだ。

「…」

「…」

以下略

19:1です。 ◆d3pEpNjf.g[sage ]
2012/10/08(月) 21:55:47.57 ID:x8PxH6ZR0
「梓…不安？」

「へっ？」

その言葉はとても短かったけど、私はとても驚いてしまった。

以下略

20:1です。 ◆d3pEpNjf.g[sage ]
2012/10/08(月) 21:59:29.71 ID:x8PxH6ZR0
「ふぅ…律先輩には敵いませんね」

「…やっぱそうだったかー。いや、なんとなくそんな気がしたんだ」

「…」

以下略

21:1です。 ◆d3pEpNjf.g[sage ]
2012/10/08(月) 22:11:10.11 ID:x8PxH6ZR0
「…やっぱり部員、欲しかったよな。ごめんな、頼りない先輩たちで」

「…そんなこと、ありませんよ。私は先輩方と過ごしたこの一年半くらいの時間、とても楽しかったんです。四月のときだって、本当に五人で、このままでいいと思ったからああ言ったんですよ？それに、トンちゃんもいますし」

「…ただ、どうしてでしょうね。それでも不安なんです。先輩方が抜けてしまったときのことを考えると、とても不安になってしまうんです」

以下略

22:1です。 ◆d3pEpNjf.g[sage ]
2012/10/08(月) 22:15:56.21 ID:x8PxH6ZR0
「明日のライブで先輩方は引退でしょう？そうしたら、考えないようにしていたことも余計に考えてしまって」

「…律先輩、私、どうしたらいいんでしょうか…？」

以下略

23:1です。 ◆d3pEpNjf.g[sage ]
2012/10/08(月) 22:22:26.90 ID:x8PxH6ZR0
「…梓は」

少し落ち着いてきた頃、おもむろに律先輩が口を開いた。

「…梓は、一人じゃないよ。私たちはいつだって会いたければ会える。梓が私を必要としてくれるなら何時でも、どんなときでも梓のところにとんでくさ。勿論、あいつらだってそう思ってる」

以下略

24:1です。 ◆d3pEpNjf.g[sage ]
2012/10/08(月) 22:26:59.25 ID:x8PxH6ZR0
そう言って律先輩はニカッと笑う。

…律先輩って意外と頼もしいんだな、と考えてしまったのが心に余裕が生まれてきた証拠だろう。

「…お前やっぱりちょっと失礼なこと考えてるだろ」

以下略

25:1です。 ◆d3pEpNjf.g[sage ]
2012/10/08(月) 22:30:35.36 ID:x8PxH6ZR0
「ふふっ、いや、律先輩って意外に頼もしいんだなって考えてたんです」

「意外にって…まあいいか。ありがと」

「…こちらこそ、ありがとうございました」

以下略

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