過去ログ - 【ゆるゆり】撫子「大室家の短編集」花子「だし!」
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944:1 ◆Y79ev7DOE0Zd[sage saga]
2014/03/14(金) 23:03:05.44 ID:ZOgEgEP50

櫻子「……でもさ、わかんねーよ……今更謝られたって……」

向日葵「……そ、そうですよね……」グスッグス

櫻子「だって、私向日葵に嫌われたと思ってたし……でも、あれは途中で向日葵の演技だって気づいてた。それなのに、私は」

櫻子「……でも、もう何年も口聞いてなかったし、しょうがないなって思ってたんだよ……もう、向日葵と一生話すこともないって」

そうだったのか。てっきり私は未だに櫻子が勘違いしているものだと思っていたけど。

櫻子「だから、こんな風に向日葵の方から謝られると私……あーっ! もうわかんない!! わかんないわかんない!!」

撫子「また仲良くすればいいじゃん」

思わず口を挟んでしまう。

櫻子「そう簡単にいうけどさ、4年だよ! 4年! 私が向日葵と話してなかった期間! 今更仲良くしよう、はいそーですね、なんて出来るわけない」

向日葵「うぅ……」グス

櫻子「あ、ごめん。向日葵に言ったんじゃなくて」

撫子「じゃあ結局仲良くしたいんじゃん」

櫻子「!!」

櫻子は泣いていた。向日葵と仲良くしたい自分と拒絶してしまう自分がいて、心の中で戦っているのだろう。

向日葵「さ、櫻子……涙」

向日葵が櫻子にハンカチを渡す。

櫻子「これ向日葵が使ったやつ……」

向日葵「あ……そうだった。ごめんなさい」

櫻子「……ぷ、あっはっはっは! あっはっはっは!!」

向日葵「ご、ごめんなさい!!」

櫻子「普通、自分が使ったハンカチ人に渡さないって!! それも、私がさっき上げたやつを!!」

向日葵「そ、そうですよね……ごめんなさい」

櫻子「いいよ。謝ることじゃないって」

櫻子「それに、私も悪かった! 向日葵の気持ちに気づいていながら、そのまま仲直りしようとしなくて」

向日葵「いや、それは私が……」

櫻子「私がいいって言ってんだからいいの! 向日葵はすぐ謝りすぎ」

撫子「同感」

向日葵「すみません。はっ!」

櫻子「あはは、ほらまた!」

向日葵「そ、そうだった」

櫻子「それにしても、これからどうすればいいんだ私達は」

撫子「とりあえず、メルアド交換でもすれば?」

櫻子「そっか。そうだよね。はい」

向日葵「あ、ありがとう」

なんだかいい感じに事が収まったので私は家に入る。私が”あっち”に帰る方法はわからないけど、今の櫻子と向日葵の仲直りを見て思った。

撫子「(きっと、私はこっちの世界の問題を解決するために送られてきたんだ)」

たぶん、こういうことをやっていけば”あっち”に帰ることができるんだろう。そう思うことにした。

第462話 反転世界 16 終わり


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