過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」桃子「その11っす！」【鶴賀】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」桃子「その11っす！」【鶴賀】

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865: ◆tXdh2WZ0lM[sage saga]
2012/10/21(日) 17:10:30.82 ID:rmiBOmzD0
桃子「……ふぅ」

桃子「まったく……ついてこようとするって何事っすか、もう」

桃子「……っと、さて……」

桃子「はやく戻らないと――」

桃子「……あれ？」

出て、ちょっとのところ。

見覚えのある金色の髪。

見たくも無かった赤いリボン。

その持ち主が、なにやら鋭利な刃物を持って。

私を待つかのごとく立っていた。

桃子「……」

……安心しろ私。

大丈夫、私は影が薄い。

通り抜けるくらいならばれることはない。

す、とその人を避けるように歩く。

衣「……」

衣「見えないと思ったか？」

桃子「きゃっ！」

さ、ととっさにその場から退くように動く。

……頬を少しだけ切られた。

大丈夫、血が少し垂れるくらい、内部に影響は無い。

桃子「……なんで見えるっすか？」

衣「簡単な話だ」

衣「貴様が死ぬほど憎い」

衣「それだけの話だ東横桃子」

桃子「――なんで私の名前を」

衣「調べた」

衣「貴様の名前、年齢、性別、住所、学校、交友関係」

衣「何もかも調べた」

桃子「……」

衣「私は貴様が憎い」

衣「私から京太郎を奪い取った貴様が憎い」

衣「だから、貴様を殺す」

衣「……貴様を殺して、私が京太郎の恋人になる」

桃子「……」

……本気、だろうなぁ。

ぎゅ、と血が滲むほどに包丁を握り締めているし。

……やだなぁ、死にたくない、それにこんな、狂人に京太郎君を奪われたくもない。

まあ、彼女は……まあ身長が低いから、きっと身体能力もそこまで高くないはずだ。

なら――。

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