過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
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469
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三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/19(金) 20:00:27.45 ID:v+tkSpTq0
「早く……治療して……」
彼女に背中を押され、理緒はブラウン管型テレビの前に立った。
そして震えながら、そのダイヤルに手を伸ばし、回す。
以下略
470
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/19(金) 20:00:57.26 ID:v+tkSpTq0
しばらくして、彼女は両手で持ちきれないほどの、
黒いミミズを抱えて、画面から引きずり出し、
嫌悪感で顔を真っ青にさせながら、それらを地面に叩き付けた。
プツッ、という音がして、テレビの砂画面が消え、真っ白になる。
以下略
471
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/19(金) 20:01:44.89 ID:v+tkSpTq0
★
圭介は、朝、誰もいない診察室の中で、硬い表情で資料を眺めていた。
そこには、以前汀がダイブ中、助けたことがある少女の顔写真があった。
以下略
472
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/19(金) 20:02:21.44 ID:v+tkSpTq0
「ああ」
『現在は関西総合病院にいるらしいけど、どうしてだか知ってるかい?』
問いかけられ、圭介は口元を醜悪に歪めて笑った。
以下略
473
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/19(金) 20:02:54.96 ID:v+tkSpTq0
電話の向こうの声はそう言って、端的に付け加えた。
『それじゃ。これ以上話すと逆探知されるから、
次からは「鯨」の番号にテルしてね』
以下略
474
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/19(金) 20:03:35.54 ID:v+tkSpTq0
★
「……汀ちゃんは、あれからずっと寝てるんですか?」
唖然として理緒が言う。
以下略
475
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/19(金) 20:04:03.82 ID:v+tkSpTq0
「高畑先生は……」
そこで、理緒は視線をそらしながら、小さな声で言った。
「高畑先生は、それでいいんですか……?」
以下略
476
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/19(金) 20:04:41.69 ID:v+tkSpTq0
どこか、言い知れぬ冷たさ……
いつもの彼とは違う、異質の何かを感じ取ったからだった。
「あの……私、失礼します。
これ……汀ちゃんが起きたら、渡してください」
以下略
477
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/19(金) 20:05:15.92 ID:v+tkSpTq0
「そうでもないさ。別に気に病むことはない。
汀が、君とやりたいゲームがあるって言ってたから、
買ってきただけなんだ。
あいつからのプレゼントだと思って、受け取ってやってくれ」
以下略
478
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/19(金) 20:05:42.27 ID:v+tkSpTq0
圭介は一拍置いてから、何でもないことのように言った。
「治ってるわけないだろう? その治療までは頼まれてない」
「え……」
以下略
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