過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
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546:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/20(土) 22:44:08.54 ID:byJxhkJD0


汀が出歩けるようになったのは、それから八日目のことだった。

彼女は、診察室のドアを開いて、
にこやかな表情で座っている老婆を見て、表情を暗くした。

そして車椅子を自分で操作して、彼女の前に移動する。

「お待たせしてすみませんでした……」

かすれた声でそう言った汀を、老婆は心配そうに見つめ、
そして彼女の右手を手に取った。

「どうしたの? こんなに手を冷たくして。
無理して、出てきてくれなくても良かったのよ?」

汀は、そう言われてしばらく黙っていたが、
やがてしゃっくりを上げたあと、ボロボロと涙をこぼした。


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