過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
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三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/21(日) 20:02:31.10 ID:vW73a+6T0
二人がいたところは、時計塔の頂上だった。
足元では直径三メートルはあろうかという巨大な時計が、
二秒に一度ほど秒針を進めている。
見渡す限り、その時計塔の群れだった。
高さはまちまちで、装飾もまちまちだが、
共通していたのは、それが『塔』であるという事実。
それが何百、何千と果てしなく広がっている。
空調音のようなゴウンゴウンという音は、時計の針が時を刻む、
不規則な音が織り成す巨大な不協和音だ。
「何……これ……?」
理緒が唖然として呟く。
汀は鼻を鳴らして言った。
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