過去ログ - 【咲】ハギヨシ「有給休暇……でございますか」純「ついに１０日目かよ」【安価スレ】
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933:もうさ、日シリやらなくていいんじゃない？（適当） >>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/10/22(月) 22:23:52.92 ID:sF2MVhbm0

〈暗刻エンド〉


※本編には一切関係ございません


その日は、想像していたよりもあっさりと訪れて、あっさりと終わった。
あの日から四年、念願のプロ入りを決めて、大学も無事卒業した。
遠く長野から式に駆け付けてくれた人のホテルへ、震える足で私は赴く。

四年。
口に出せば一言で終わる四年は、やはりというべきか、長かった。
わかっていたこととはいえ、長かった、長すぎた。

しかし堪えた。
堪えたからこそ、今日という日の喜びがある。
堪えたからこそ、明日からの未来により大きな希望を抱ける。
私は今日これから、本当の意味であの人と結ばれるのだ。


「どうぞ、お入りください」


チャイムを鳴らすと部屋の中ほどから涼やかなテノールが響き、私の胸をきゅうっと締め付ける。
ああ、これだ。
この声が欲しかった。
この声を、誰にもはばかることなく私一人のものにするために、今日までの四年間、我慢し続けてきたのだ。
返事をするが早いか、私はドアノブを勢いよく回して、扉の向こうにいるであろう男性に向けて、精一杯の笑顔を作った。


「萩原さんっ！　私、私――――」


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