過去ログ - まどか「杏子ちゃん、それはちょっと食べすぎじゃない……?」
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105: ◆GnIWQD74f.[saga]
2012/11/11(日) 20:39:34.02 ID:zBE4O2P9o
「えっと……。どこも痛くありません」

 まどかさんはそう言うけれど、わたしは念の為に彼女の身体の隅々を見た。それで本当に怪我はなさそうだったので、ホッとしてしまった。

「ふう……良かったわ。それにしても……。まどかさんたら寝相が悪すぎるわ」

 私がそう言うと、まどかさんは恥ずかしそうに顔を赤らめてしまった。

「……えっ!? も、もしかしてわたし、寝ている時マミさんにひどい事しちゃったんですか!?」

「いえ、別にそういうわけではないけれど……。でも、ベッドから落ちる程の寝相はどうかと私は思うの」

 私の話を聞いたまどかさんは恥ずかしそうに頭を掻く。

「えへへ……。確かにそうですよね……」

「でも、こればっかりは直しようも無いわよね」

「はい……。検討もつきません……」

 私は不意にいい案を思い付いたものだから、ポロリと口に出してしまった。

「ベッドに柵をつけるとか?」

 私がそれを口にすると、まとかさんの顔が少し膨れて可愛らしく怒った。

「うう……。それじゃあ、まるでわたしが赤ちゃんみたいじゃないですか……」

「うふふ。でもまどかさんみたいな赤ちゃんだったら可愛くていいと私は思うわ」

「マミさんの意地悪っ……」

 わたしがからかいすぎたせいでまどかさんは拗ねてしまい、そっぽを向いてしまった。

「うふふ。意地悪言ってゴメンなさいね」

「……? それにしても、いつものマミさんと少し違う様な……?」

 それからすぐに機嫌の良くなったまどかさんがこちらを向いて、まじまじと私の顔を見つめながらそう言ってきた。

「いいえ。私はいつもと変わらないわ」

「う〜ん……。なんていうのかな、昨日よりも頼りのあるお姉さんになった様な気がします」

(そう……。まどかさんたら意外と鋭いのね。流石は詢子さんの娘さんね。)

「うふふ。いろいろあったのよ。いろいろとね」

 自分でも昨日の一晩で変わったという自覚が確かにあった。

「えへへへ! 何はともあれ、マミさんが元気になってくれて本当に良かった!」

「こちらこそお家に誘ってくれてありがとう! 私は、この至福の時を一生忘れないから!」

「え〜? マミさんたらオーバーですよ〜」

 私とまどかさんがそんなやり取りを続けていると、詢子さんの呼ぶ声が聞こえてきた。

「おーい。二人とも起きてるんだろー? 朝ご飯出来たからおいでー」

「は〜い! それじゃあ、マミさん。行きましょう!」

「ええ!」

 それから私は朝ご飯を頂いた後、お昼前までにお話をして、お昼を過ぎた辺りにまどかさんの家族全員に、
お別れの挨拶をして自分の家へと帰宅した。
 私にとってこの二日間の出来事は、一生忘れる事ができない程に充実していた。

 もしも私が魔法少女の使命に挫けそうになったら、この二日間の出来事を思い出して全てを乗り越えられるような気がした。

「さあ、明日からも頑張ろうかしらね。私!」



おしまい


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