過去ログ - まどか「杏子ちゃん、それはちょっと食べすぎじゃない……?」
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22: ◆GnIWQD74f.[saga]
2012/10/18(木) 23:16:45.13 ID:6H+8Rk4Wo
「どういう事だおい……!」

「きゅっぷい。だから言ったじゃないか、代わりはいくらでもいるって」

 キュゥべえのその答えに対して、あたしは頭が痛くなってしまった。

「くそ……どうしたら……」

 あたしは心底、自分の無力さを実感して自分に対して腹が立ってしまった。
 そんなあたしに殺された筈のキュゥべえは、何もなかったかの様にあたしに話し掛ける。

「それにしても、こんな所で遊んでていいのかい? 君がいつもいる公園の方に結界ができて、一人の女の子が迷ってしまったみたいだけど」

 あたしは、キュゥべえのその話を聞いてとても嫌な予感がした。

「一人の女の子って……まさか……!」

「行ってあげないと彼女の命が危ないよ」

「……ふざけんな!!!」

 こんなうざったいやつはほっといて、あたしは急いでいつもの公園へと駆け出した。



 私は公園の奥の方で、使い魔の結界の入り口を見つけてしまった。

「……使い魔の結界ね。どうしようかしら」

 私が魔女を探していると、公園内からそれらしい反応があったので、すぐにここへとたどり着けた。
でも正直な所、この結界に入ろうかどうか、私は迷っていた。

(……魔女はいないけれど……嫌な予感がするから入ってみようかしら……)

 とにかく結界の中の様子が気になった私は、使い魔の気配を察知しながら結界の中へと入っていった。



「いやあああぁぁぁぁ!」

 夜の街並みに沢山の道路がある結界内でわたしは、黒いサビの様な物体に包まれた使い魔に追いかけられていました。

「ここは一体どこなの? もしかして……この前マミさんやさやかちゃんと一緒に入った魔女結界って所なの……?」

 とにかくわたしは使い魔から逃げきる為に、長く続く道路を必死になって走りました。

「はあ……はあ……、嘘……!」

 なんと、わたしが通路を曲がった先は行き止まりでした。このままだとわたしは使い魔に取り殺されるしまうかもしれないと思って、
とっても焦ってしまいました。

「いや……そんな……どうして……!? きゃああああ!」

 すぐ近くまで来ていた使い魔が、黒い油のような粘着性の高い液体をわたしに向かって飛び散らせてきました。
その液体をもろにかけられたわたしは、その場で座りこんでしまい動けなくなりました。

「いや……。ぺっぺっ……! 何これ……液体が身体に絡まって重くて動き辛い……!」

 そして、わたしが動けなくなった事に気付いた使い魔が、ゆっくりと私の方へと近付いてきました。

「いや……。お願い……! 来ないでえ!!!」

 わたしの目の前まで来た使い魔は、アームの様な手を伸ばしてきて、わたしを掴み上げようと、
そのアームをわたしの首へと近付けてきました。

「ひっ……! ……いやあああぁぁぁぁ!!!」

 わたしはこの時、もうダメだと思って全てを諦めて、目を閉じて絶叫してしまいました。
 ですが、いつまで経ってもわたしの身には何も起きなかったので、ゆっくりと目を開けると、
バラバラに砕かれた使い魔の上に一人の女の子が怖い顔をしながら立っていました。

「……えっ……ほむら……ちゃん……?」

「大丈夫まどか!? どこにも怪我はない!?」

(わたしの事……名前で呼んでくれた?)

 何かの聞き間違えかなとわたしが思っていると、ほむらちゃんは優しい顔に戻って目元に涙をためながら、
わたしに思いきり抱きついてきました。
 そして、わたしの顔や体に怪我が無いか執拗に確認してくれました。


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