過去ログ - まどか「杏子ちゃん、それはちょっと食べすぎじゃない……?」
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28: ◆GnIWQD74f.[saga]
2012/10/19(金) 00:12:40.09 ID:hzLI5ZaJo
「何これ……コレが魔女なの……?」

「うん、そうみたい。まどか、少しだけ待っててね。すぐに終わらせるからさ!」

 そう言ってさやかちゃんは魔女目掛けて新幹線のような速さで突進して、剣で居合いぎりでもするかのように、箱形の魔女を斬り付けました。
 そして、魔女はきれいに斜めに真っ二つになり、変な音を立てながら、すぐにグリーフシードへと変化してしまいました。

「……ふう」

 すると結界がぼんやりと無くなっていき、わたし達は無事に元の工場の外へと脱出できました。

「……まどか!」

 悲しそうな表情をしているさやかちゃんが、わたしの名前を呼びながら頬をパチンっと音を立てながら叩いてきました。
さやかちゃんのその一撃はとっても痛かったけれど、すごく暖かかったような気がします。

「……痛い」

「まどかのバカ……! 自分がいなくなればなんて簡単に言わないでよ……!」

「さやかちゃん……ううっ。 ごめん……なさい……!」

 さやかちゃんの悲しんでいる理由が分かったわたしは感極まってしまい、その場で泣いてしまいました。
 そして、わたしの頬を叩いた事を気にしていたのか、さやかちゃんが申し訳なさそうな顔をしていました。

「あたしもごめんね……。まどかの事叩いちゃって……。痛かったでしょう?」

 そう言って、さやかちゃんはわたしの頬を優しく撫でてくれました。

「ううん……良いの……。この痛みはさやかちゃんの心の痛みでもあるんだから……」

「まどか……」

「おいまどか! 大丈夫かよ!?」

 工場の皆をまいたのか、いつの間にか杏子ちゃんが工場の外に来て、わたしの心配をしてくれました。

「いきなり皆の意識が途切れたから何があったのかと……」

「えーっと……。あんたは一体誰?」

 さやかちゃんは杏子ちゃんの事が気に入らないのか、とっても不審な目で見ていました。

「あん? 先輩に向かってその口の聞き方はなってないね……。つーか、そっちから名乗ったらどうなんだい?」

 さやかちゃんと杏子ちゃんはお互いに仲が悪いのか、もの凄い形相で睨み合っていました。
そんな二人を落ち着かせる為に、わたしは二人の間に入ってその場を和ませようと思って、二人の自己紹介をしてあげました。

「あわわ……二人とも落ち着いて! 杏子ちゃん、この子の名前は美樹さやかちゃん。
そしてさやかちゃん、この子の名前は佐倉杏子ちゃんって言うの」

「ちょっ、まどかが勝手に自己紹介しないでよ」

「まどかが勝手に自己紹介すんなよな!」

 二人同時に似た事を言われたわたしはとってもビックリしてしまって、ついつい二人に謝ってしまいました。

「あう……、ごめんなさい」

「そうか、あんたが例の新米魔法少女なのか……」

 杏子ちゃんがさやかちゃんに向かってそう言うと、さやかちゃんはムスッとしながら答えました。

「ああ? 例のって何よ……。まあ、新米なんだけどさ……」

 杏子ちゃんはさやかちゃんのその答えを聞いて、妙に納得した顔をしていました。

「そうかい」

 とにかくわたしは、さやかちゃんがどうして魔法少女になったのか気になってしまい、さやかちゃんに質問してしまいました。

「そういえば……。さやかちゃんはどうして魔法少女に……」

「えっ!? ま、まあちょっと……ね! 心境の変化というか、心変わりっていうか」

 わたしの質問を聞くとさやかちゃんは、何故かとっても焦っていました。
これ以上さやかちゃんの事を困らせるのも悪いと思い、わたしはこれ以上何も言おうとは思いませんでした。


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