過去ログ - まどか「杏子ちゃん、それはちょっと食べすぎじゃない……?」
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29: ◆GnIWQD74f.[saga]
2012/10/19(金) 00:23:34.30 ID:q32zI+Hlo
「そうなんだ……」

「……まどか、悪いけどちょっとこいつと話をさせてくれ」

 杏子ちゃんは真剣な表情でわたしを見ました。

「うん……良いけど」

「ちょっとあんた、なに勝手に……!?」

 杏子ちゃんは槍を創り出し、さやかちゃんの喉元へと構えて、さやかちゃんの言葉を遮りました。

「杏子ちゃんやめて!」

「安心してよまどか。こいつもあんたの友達なんだろ? だったら、傷つけるような事はしないから。
……ただし、ちゃんと言う事を聞いてくれるんならだけど」

「……この、調子に乗って!」

「さやかちゃんダメ! 動かないで!!!」

 わたしが大きな声をあげると、何とかさやかちゃんが鎮まってくれました。

「はあ……。それで? あんたはあたしに何が聞きたいわけ?」

 さやかちゃんは虫の居所が悪そうに杏子ちゃんの事を睨んでいました。

「あんたはどんな願いであいつと契約したんだ?」

 杏子ちゃんのその返事に対して、さやかちゃんはあからさまに怒っていました。

「……会って間もないやつに、そう簡単に教えるとでも?」

 杏子ちゃんもそれを聞いて、さやかちゃんと似たように怒りをあらわにしていました。

「……質問の仕方が悪かったね。他人の為に叶えたのか自分の為に叶えたのか、どっちなんだい?」

「……他人の為よ」

 その言葉を聞いて、杏子ちゃんはとてもやりきれないという顔になってしまいました。

「やっぱりそうか……。あんた、バカだろ……」

「……なんだと!」

 杏子ちゃんの一言で、遂に怒り出してしまったさやかちゃんがとっさに剣を創り出して、油断していた杏子ちゃんの槍を弾きました。
 槍を弾かれて激情した杏子ちゃんが、さやかちゃんから距離を取って槍を構え直しました。

「くっ!」

「ふざけないでよ! あんたにあたしの何が分かるっていうの!?」

「分かるよ! 人の為の願いなんてのはろくなもんじゃあないって事がね!」

 杏子ちゃんもそれに応戦して、槍をさやかちゃんに向けたまま、勢いよく突進しました。

「いやあ!! 二人とも止めてえ!!」

 わたしはとっさに、二人の間に割り込んで喧嘩を止めようとしてしまいました。

「……っ!?」

「あぶな!?」

 喧嘩をしていた二人の剣と槍が、わたしの足元にざっくりと刺さっていて、わたしはとっても驚いてしまいました。

「馬鹿野郎! 生身で止めに入ったら死んじまうだろうが!」

「まどか! あんたなんて事を……!」

 二人の心からの怒りの声を聞いたわたしは、なんだかとっても怖くなってしまい、その場でへたってしまいました。


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