過去ログ - まどか「杏子ちゃん、それはちょっと食べすぎじゃない……?」
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36: ◆GnIWQD74f.[saga]
2012/10/21(日) 13:10:31.51 ID:xbLpmeiTo
「はい!」

 私達は次々と襲いかかってくる使い魔達を倒しながら、魔女の反応のする方向へと駆けていった。



 しばらく走っていると、ついにこの結界の魔女を見つけた。そいつは大きな十字架に願いを込めている聖女の様な姿をしていた。
巴マミはその魔女を見ても、特に緊張はしていない様だった。

「いたわね……。速攻で終わらせてあげるわ!」

「援護は任せてください!」

 私はデザートイーグルに弾を装填して、いつでも手助けをできる準備をした。

「ええ、お願い!」

 巴マミはというと、銃の射程距離まで魔女に近づいていった。そんな彼女に襲いかかろうとする使い魔を、私は正確に撃ち抜いて倒した。

「体が軽い……。こんなに気分が良いのはホントに久しぶり。もう何も怖くない!」

 巴マミが大砲を構えたその時、黒い触手の様なものが彼女目掛けて突き進んでいた。

「巴さん危ない!」

 私は巴マミに注意を呼び掛けたけれど、彼女は余裕の表情を浮かべていた。

「うふふ……もちろんそう来るのは分かっていたわ!」

 そんな巴マミの手前まで触手が迫ったその時、地面から無数のリボンが出てきて、全ての触手を絡め取ってしまった。

「さあ、これでお終いよ!」

 巴マミはリボンで大砲を作り出して、大砲の照準を魔女に合わせる。

「ティロ・フィナーレ!」

 巴マミがそう叫んだと同時に、物凄い轟音を伴いながら大砲の弾を発射させて、見事に魔女を撃ち抜いた。
 そして、魔女はグリーフシードへと変化して、結界が徐々に崩れていく。

「流石ですね、巴さん」

 やはり巴マミの魔法少女としての強さは偉大だと言う事を、私は再認識してしまった。

(でも、ワルプルギスの夜を倒せるかどうかは、まだ分からないわね……)

 ワルプルギスの夜の事を考えてしまうと、どうも気が滅入ってしまう。そんな私の気持ちなど知らないであろう巴マミが嬉しそうに答える。

「ふふっ! 曉美さんにカッコ悪いところ、見せたくないもの!」

 それでも巴マミに悪い気持ちなんてないと私は思うから、何とか笑顔を保つ。
 すると巴マミが申し訳わけなさそうな表情を顔に出して、少し遠慮がちに話しかけてくる。

「暁美さん……。あなたのお話、聞いても大丈夫かしら……」

「はい……。私の知る限りの事は教えます」

 そして私は、巴マミに対して佐倉杏子と同様の話をした。私の話を聞いている時の巴マミの様子は、少し辛そうに見えた。

「そう……なの……。貴方がそこまで一人で苦しんでいるというのに私ったら……」

 巴マミは、とてもやりきれないという表情をしながら俯いてしまった。

「いいえ……良いんです。こんな話、あまりに非現実的すぎて信じないのが普通ですもの」

「ありがとう……。暁美さんにそう言ってもらえると少しだけ気が楽になるわ……」

 巴マミは少しだけ元気を取り戻して顔を上げて、笑っていた。

「……うふふ」

 私は何がおかしいのだろうと思って、少しだけ困惑した表情を浮かべながら、巴マミに質問をしてしまう。

「巴さん、どうかしましたか?」

 私が困惑しているのを悟ったのか、巴マミは申し訳わけなさそうに私に謝ってきた。


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