過去ログ - まどか「杏子ちゃん、それはちょっと食べすぎじゃない……?」
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85: ◆GnIWQD74f.[saga]
2012/11/01(木) 20:45:41.91 ID:7a/eSL2ao
「あわわ、タッくん! マミさんは先輩なんだから呼び捨てしちゃダメっ! ……って言ってもまだ分からないよね。マミさん、ごめんなさい!」

 鹿目さんは申し訳なさそうに、私に深々と頭を下げてきたので、私は笑いながら気にしていない事を伝える。

「うふふっ。良いのよ鹿目さん。どうか気にしないで。それにしても、鹿目さんにこんなに可愛い弟さんがいたなんて知らなかったわ」

 私がそう言うと、鹿目さんは楽しそうにタツヤくんの事を話してくれた。

「えへへへ! とっても可愛いですよね! わたしも、タッくんの行動の可愛いらしさに癒されてるんですよ〜」

「うふふふ。鹿目さんは弟さんが大好きなのね」

「はい! なんて言うのかな……。ええと、いきなり何をするか分からない所を見たり、一緒に遊んでたりすると、とっても楽しいんです!」

 鹿目さんが楽しそうに話していると突然、タツヤくんが私の巻き髪を楽しそうな顔をして引っ張ってきたので私は変な声をあげてしまった。

「ひゃ!」

「あははは。びよんびよんたのしー!」

 鹿目さんは、その状況を見て顔を青ざめさせていた。

「……うわあああ! こ、コラ! タッくん! 女の子の髪で遊んじゃダメっ!!!」

 鹿目さんは慌てふためきながらタツヤくんを私の髪から引き離した。すると、タツヤくんはすごい勢いで泣いてしまった。

「……うわああああん! ねーちゃいじめるー!」

「あわわ……。うう……困ったなあ……」

 タツヤくんは大泣きしながら鹿目さんの腕の中で暴れていた。

「鹿目さん。ちょっとタツヤくんを抱っこさせて」

「あ……。お願いします!」

 私は暴れているタツヤくんを鹿目さんの腕の中から優しく抱きあげた。

「うわあああああん!」

「よしよし……大丈夫よ……。もう何も恐くないわ……」

 私はそう言いながらタツヤくんの身体を優しく揺らしてあげた。すると落ち着いてきたのか、徐々に泣き声も小さくなってきていた。

「うー……。ぐすん……」

「いい子ね〜」

 しばらくこうして抱いていると、タツヤくんは私の胸の中で気持ち良さそうに眠ってしまった。

「あら、寝ちゃったわね。……うふふ。可愛い寝顔ね」

「わあ……マミさんすごい! 暴れてるタッくんをこんなに早く鎮めちゃうなんて……。やっぱりマミさんはわたしの憧れの先輩です!」

 鹿目さんは目をキラキラと輝かせながら私の事をべた褒めしていたので、私は恥ずかしくて仕方が無かった。

「まあ、鹿目さんたら。でも、私はそこまで憧れる程の先輩じゃないわ……」

 私がそう言うと、鹿目さんは意地になっていたのか大きな声で興奮気味に私の事を熱く語ってくれた。

「そんな事ありません! だって、マミさんは魔法少女の時だってステキでカッコイイですし、
わたしなんかじゃ考えられないくらい必殺技の名前のセンスもいいですし!」

「ちょ、ちょっと鹿目さん!」

 私が驚いているのを無視して、鹿目さんは熱く語り続ける。

「だから……もっと胸を張ってください! マミさんが自信満々だと、わたしはそれだけでとっても誇らしくなりますから!」

「ちょっと鹿目さん……! ……そんなに大きな声をあげたらタツヤくんが起きてしまうわ」

 私と鹿目さんはタツヤくんが起きそうになっていないか様子を確認してみた。
 だけど、何事も無かったかのようにスヤスヤと気持ち良さそうに寝ていた。

「あっ。ごめんなさい……。わたしったら興奮しちゃって、つい……」

「うふふ。いいのよ鹿目さん。……あなたの私を慕ってくれる熱い気持ち、それが聞けただけでも私はとっても嬉しかったから……」


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