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384: ◆EEWQeQ.ZIg[saga]
2012/10/29(月) 23:04:33.79 ID:XiX6yoc+0
2、出てみる

貴方は、出てみる事にした。……或いは、誰かが危篤であるのかもしれない。
そんな時、変な意地を張って、後悔はしたくない。そんな状況、一生にあるかどうかだろうが。

貴方は押し入れからトランクを出して、トランクを開けて、携帯を取り出す。

眼鏡「なんてとこにしまってんのよ……」

眼鏡からも、そんな突っ込みが入る。
普段使わないのだから、邪魔にならないようにしまっておいただけなのだが……。
ただ、もし使う事があって、その度にこんな工程を踏むのは面倒かもしれない。
それだけ、ここにいる間は「実家」との繋がりを断ちたいと言う気の表れでもあるが。

さておき、貴方は着信を確認する。一通のみ。先ほどの、電話だ。
画面には「実家」としか表記されていないので、相手が誰なのか、詳しくは分からない。
とりあえず、貴方は電話してみた。

使用人男「はい。――でございます」

2コールの内に出てきたのは、使用人男。掛けてきたのは彼だったらしい。

貴方「久しぶり……でもないね。どうしたの？」

使用人男「――様。旦那様が、――様はいつお帰りになられるのか、と」

その役目を、自ら果たさずに使用人に任せたか。
忙しいとは言え、言い訳にするには、人として冷たい。

使用人男「言伝も預かっております」

貴方「うん」

使用人男「決着をつける、と」

つまり、あの日の話の続きをしようと言うのだ。
貴方の未来、貴方と眼鏡の関係を賭した、決着。

つい、電話を強く握る。あの人は、好き放題、貴方の惚れた相手を貶してくれた。
あの時は、怒りに震えこそしたが、何もできなかった。
今度ばかりは、そうはさせない。彼女はもう、貴方の、恋人だ。

あの日の決着をつける。実家に帰る必要が出てきた。
一応、貴方に予定は無いので、その気になれば明日からでも大丈夫だ。
……あの人から逃げるつもりで、ボイコットしても良い。その結果どうなるか、知った事ではない。

貴方は、後ろで貴方を見つめる眼鏡を、ちらりと見る。
……彼女も当人だ。連れて行く事を、考えた方が良いか。

貴方は

1、帰る
2、帰らない
3、自由行動

↓１～３で多数決　同数の場合、↓1を優先

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