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538: ◆EEWQeQ.ZIg[saga]
2012/11/02(金) 21:56:34.16 ID:DAu2FT1b0
暫くして、客間の扉が軽くノックされる。

使用人男「眼鏡様。ご昼食の用意ができました」

そうやら、もうそんな時間になっていたらしい。思っていたより、時間は無かったのだ。
貴方と眼鏡は顔を見合わせる。眼鏡の顔には、焦りが浮かんでいた。

……だが、時間が無いのであれば、仕方が無い。
後は、本人が帰ってくるのを待つだけだ。

貴方と眼鏡は、一緒に昼食を食べに行った。

昼食を食べた後、貴方と眼鏡はサロンにて寛いでいた。
いや、緊張を忘れようとしていた。

昼食から一時間余り。使用人女が、サロンに入ってきた。

使用人女「旦那様がお帰りになられました」

少々元気が無さそうな声で、とうとう、その時が告げられた。

貴方に緊張が走る。ちらりと眼鏡を見ると、眼鏡の顔は、険しく、強張っていた。

使用人女「坊っちゃんと眼鏡様をお呼びです。旦那様の執務室にどうぞ」

貴方「……分かりました。行きましょう、眼鏡さん」

眼鏡「……うん」

貴方と眼鏡は立ち上がり、執務室に向かおうとする。
足が重い。未だかつて、体育祭の練習の時ですら、こんな事にはならなかった。
心因性……つまり気のせいとは、体に及ぼす影響が大きすぎる気がする。

行きたくはない。だが、行かなければならない。
眼鏡と一緒にいる為に、認めてもらうのだ。あの人に、何が何でも。

眼鏡「……うふ、ふ。ここにきて、恐いわ」

眼鏡は、険しい顔のまま、不敵に笑った。
そう見えるだけで、目には、怯えの色が見える。
顔が、それ以外の表情を知らないから、そうするしかないのだ。
眼鏡は、恐いのだ。

貴方は

1、自由行動
2、貴方「……逃げましょう」

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