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805: ◆EEWQeQ.ZIg[saga]
2012/11/08(木) 22:19:44.61 ID:uy5i0BEW0
3、学院に戻る

考えた結果、貴方は学院に戻る事にした。
トランクケースは後で取りに行くとして、眼鏡に声をかけて、使用人の誰かに伝えて……。

思ったより、早めに行動しようとして良かったかもしれない……。

玄関には、貴方と眼鏡、見送りに来た使用人男と、茶々を入れに来たと思われる使用人女。
父は見送りに来なかったが……来られたら、それはそれで貴方が困っただろう。

使用人男「それでは――様、眼鏡様、お気をつけて……」

貴方「うん。じゃあ、みんなも元気で」

使用人女「眼鏡様。また、会いましょうね。次に会えるのは、冬ですかね？」

眼鏡「そうでしょうね。その時までに、首にならないよう頑張ってください」

使用人女「うへへ……頑張ります。あ、眼鏡様耳貸してくれます？」

使用人女に言われ、眼鏡は、そっと顔を近づける。
変な事を吹き込んでいないか貴方が心配する外で、使用人女の耳打ちに、眼鏡は、小さく笑った。

眼鏡「……うん。参考にさせてもらいます」

使用人女「私も頑張りますから、眼鏡様も頑張ってくださいね」

一体何を言われたのか、気になる所だが……聞かない方が良いか。

それにしても、女性同士と言う事もあるのだろうか、たった一週間の間に、本当に仲良くなった。
眼鏡の過去から考えると、女性を信用する事は大層珍しい事なのではないか？
それなのに、貴方よりも易々と仲良くなって……本当に嫉妬してしまう。

まあ、使用人女の明け透けな所は、貴方も嫌いでは無い。
腹に何を抱えていようが、何でもかんでも吐きだしやがるのだ、あの人。

貴方「では、行ってきます」

使用人男「行ってらっしゃいませ、――様」

使用人女「行ってらっしゃいませ、坊っちゃん」

貴方「はい。……行きましょう、眼鏡さん」

貴方と眼鏡は、貴方の家を後にした。

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