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809: ◆EEWQeQ.ZIg[saga]
2012/11/08(木) 22:40:51.35 ID:uy5i0BEW0
1、自由行動「眼鏡の手を握って、こっち向かせて深いキス」

貴方は、答えるように、眼鏡の手を握った。
眼鏡の手は、ぴくりと反応して、しかし、落ち着くように力を抜いた。

……今なら、人の目は少ないし、行けるだろうか。

貴方「眼鏡さん」

眼鏡「なに？」

貴方「ちょっと、こっち向いてください」

眼鏡「ん……？」

眼鏡が振り向いたその瞬間に、貴方は、一思いに眼鏡の唇を頂いた。
今、眼鏡がどんな顔をしているか。貴方は目を瞑っているが、想像するのは難しくない。

恐らく、驚いた顔をしただろう。だが、周囲に人がいない事を確認して、そして眼鏡の顔は、蕩けた。
だから、貴方を受け入れる姿勢を整えた眼鏡は薄く口を開き、貴方の舌を誘惑する。
その誘いに、貴方は容易く乗ってやった。

眼鏡「んふっ……ちゅ、ん」

最初は、ただ、キスをしようと思っただけだ。……いや、まあ、こう言うキスの事を言うのだが。
だけど、これは、貴方の想定していた物よりも、激しい。
貴方にその意思が無いと言う事は、これは、眼鏡の仕業だ。

なら、止めたら良いじゃないかと、自分でも思う。
だけど自分からやっておいて、自分から降りるなんて、男と言う生き物がすたる。
そして何より、気持ち良くて、止められないのだ。その時点で、男もクソも無い。

眼鏡「ふ、う……」

一度、眼鏡は口を離す。名残り惜しいが、望むのなら、仕方が無い。

眼鏡「続きは、戻ってから」

顔を赤らめ、いやらしく息をして、眼鏡は、貴方の口に人差し指を当てて、そう言った。
……貴方は、犬か。

貴方「……はい」

犬、で、いい。
いや、違うのだ、ここは飽くまで公共の場であるからで、あと周囲の目があるからで。
だから、今はやめるだけなのだ。

一人そんな言い訳しつつ、貴方は電車に揺られた。

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