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548: ◆H7NlgNe7hg[sage saga]
2012/11/29(木) 06:13:20.46 ID:lqapAszKo

 仄暗いIS格納庫。
 そこには3つの人影があった。

エム「……」

スコール「良い? 場所は日本海──」

エム「わかっている」

 言葉を遮るように了承したと言葉を放つ。
 オーダーは一回で充分。復唱する必要はないとその声色で主張していた。

オータム「スコール! 何で俺にも行かせてくれないんだ!!」

スコール「“アラクネ”はまだ動かせる状態じゃないわ。オータム、それは貴女にもわかっているでしょう?」

オータム「だけど……っ!」

 まるで聞き分けの悪い小学生のように食い下がる。
 指示を与えている上官らしき女は、慣れた扱いで部下をなだめた。

スコール「そうだ、オータム。後でお風呂に入りましょう、髪を洗ってあげるわ」

オータム「あっ、あぁ……」

 エムはそんな2人を冷やかな目線で見つめていた。
 煩わしい女に、馬鹿な女でお似合いだとも思っている。

スコール「エム。命令されたこと以外はしてはだめよ」

エム「わかっている……だが、ISに搭乗さえしていれば殺してしまっても構わないのだろう」

スコール「えぇ。だけど、貴女の標的である“織斑 千冬”は現段階でISの保有は確認されていないわ」

エム「……」

 エム──“織斑 まどか”の標的であり目標は“織斑 千冬”である。
 それ以外の者など何の興味も無い。

 “織斑 一夏”とて例外では無い。
 幾度か接触して確認した。

 やはり、彼女にとって“織斑 一夏”など何者でもないのだ。

 ただ、利用価値は大いに認められた。
 “織斑 一夏”を殺害すれば“織斑 千冬”はどんな表情を作るのだろうか。

 それを思うと、エムの口角は歪に変形していく。

スコール「貴女も大概ね」

エム「……」

 見透かされたように、呟くスコール。
 内心を覗かれたようで気持ちの良いものではなかった。

スコール「任務の再確認」

エム「主に視察……現在、日本海海上に設置されてある特別IS戦闘演習場にはIS学園の専用機が全て集結している。
   コレを襲撃。データを収集」

スコール「宜しい。そこにはロシア代表である“更織 楯無”も居るから注意してね」

エム「…………」

 IS戦において、無類の力を発揮するエムにとって代表操縦者と言えどたかが知れていた。
 アメリカ代表操縦者である“イーリス・コーリング”と一戦交えた時ですら、余裕を感じられた程である。

エム「……一度でいいから、ぞっとしたいものだ」

 そう小さくこぼし“サイレント・ゼフィルス”は大きく飛翔した。

 目的地。

 ──特別IS戦闘演習場へと進路を向けて。
 


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