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578: ◆H7NlgNe7hg[sage saga]
2012/11/29(木) 06:31:11.99 ID:lqapAszKo

エム『……』

 スラスター音で敵が突進してくることがわかった。
 エムの腕ならば、射撃を行い撃墜することは可能であっただろう。

 が、エムはそれをしなかった。
 頭部を直撃し、破壊したはずのISが再び攻撃を仕掛けてくるのだ。

 見極める必要があった。
 銃剣を構え、相手を迎え撃つ。

岡部『……ッッ!』

 スラスターを吹かし、一直線にエムの元へと突進する岡部。
 左腕に装備された“ビッド粒子砲”から射撃を行いつつ、距離を詰めた。

エム『……』

 襲い来る弾丸は“シールド・ビット”で防ぎ、視線は弾丸が襲ってきた土台である機体その物に向ける。
 発射角度から計算して、敵は姿勢を極端に低くしていると予測出来た。

 事実、岡部は射撃での応射にそなえ、姿勢を低くしての突進を行っている。

 ──ヒュッ───ボッ!!

 濃霧から抜ける。
 霧を振り払い“サイレント・ゼフィルス”の眼前へと躍り出る。

岡部『……っ!!』

 目に力を入れ、一瞬たりとも情報を見逃さない。
 “サイレント・ゼフィルス”は銃剣を構えている、先ほどの攻防で“サイリウム・セーバー”よりもあちらの方がリーチが長いことはわかっていた。

 お互いに攻撃をし合えば、確実に銃剣の切っ先が先に“石鍵”へと到達する。
 ──が、襲撃者は知らない。

 ガジェット“サイリウム・セーバー”がエネルギーを刃とし、出力……刀身の長さすらも調節出来ることを。

 ──ブォォォン!!

 独特の音を響かせ、赤い刀身が伸びる。
 銃剣が“石鍵”に到達する前に“サイリウム・セーバー”は“サイレント・ゼフィルス”を横薙ぎにした。

岡部『うぉぉおおお!!』

エム『……』

 バイザー越しに伺い知れるエムの表情。
 そこには驚嘆も、焦りの色も一切が見えなかった。

 即座にして反応する体。
 迫り来る刃を、ゆっくりと飛来してきた紙飛行機でも避けるかの動作でひらりとかわす。
 


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