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751: ◆H7NlgNe7hg[sage saga]
2012/12/26(水) 03:45:47.32 ID:+l5Bhul1o




 ゆらり。
 鈴音の目の前の霧が少しだけ揺れた。

鈴音『……』

 息を飲む音さえ殺す。
 瞳からは虹彩が消え、息を潜め可能な限りの気配を消して近づく。

鈴音『(いる。間違いなく、誰かが)』

 心臓が張り裂けそうなほど高鳴る。
 自身の心音で位置がバレてしまうのじゃないか、そう思えるほどだった。

 数メートル。
 数十センチ。

 わからない。
 けれど、ソコには誰かがいる。

鈴音『(一夏……? それとも……)』

 心のどこかでその影の正体が一夏であって欲しいと願う自分がいた。
 一夏に好意を抱いているからではない。

 岡部に感じる底知れないなにかに怯えての願望だった。
 もちろん、それを自身で肯定できるほど鈴音は大人ではない。

 深層心理。
 認めたくない、心の弱い部分が知らず知らずの内に発露していた。
 


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