過去ログ - Steins;Stratos -Refine- U
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◆H7NlgNe7hg
[sage saga]
2013/02/21(木) 14:42:51.83 ID:p02BUFyyo
紅莉栖「……」
──約束通りの報酬は支払うよ。
紅莉栖「ありがとうございます……」
報酬と言う名の人質。
亡命を失敗した父の身柄であった。
──予定通り、24日。イヴにプレゼントといこうじゃないか。
紅莉栖「感謝しています……」
──時間はそうだな……“全学年個人別トーナメント”終了後と言うことでどうかね。
紅莉栖「問題ありません」
──決まりだ。トーナメントには我々も注目しているよ。
紅莉栖「……」
──では、良いクリスマスを。
通信が途絶える。
全てのやり取りが終了した。
紅莉栖「──────ふぅぅぅ」
肺から全ての酸素を吐き出すかのように、息を吐いた。
安堵が精神と肉体を包んでいる。
紅莉栖「これで……」
これで、心配事が一つ片付いた。
父親を救うことが出来た。
将来の座、IS委員会の椅子などどうでも良い。
父を救うことが出来た。このことが紅莉栖にとっては重要だった。
紅莉栖「……ん」
ぐぅ。
安堵と共に胃が食事の摂取を求める音を上げた。
紅莉栖「そう言えば、岡部の顔も最近はとんと見てなかったな……」
時計に目をやる。
ちょうどアリーナの使用時間の終了が差し迫り、夕食時となっていた。
紅莉栖「お腹も減ったし……」
椅子から立ち上がる。
食堂で待てばきっと岡部、それに力を貸してくれた一夏が来るだろう。
貸切状態にしていた“IS整備室”から飛び出し、食堂へと体を向ける。
紅莉栖の足取りは何時にも増してかろやかなものになっていた。
紅莉栖「牛丼特盛りツユだくにギョクを乗っけるかなっ」
笑顔がこぼれる。
これで、元の生活に戻れるのだと。
12月22日。
全学年個人別トーナメントまで、残り僅か2日。
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