過去ログ - Steins;Stratos -Refine- U
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◆H7NlgNe7hg
[sage saga]
2013/02/25(月) 03:18:50.04 ID:G92jtprSo
◇
鈴音『ハァ!? 間に合わない!?』
携帯電話を片手に大声を上げているのは“凰 鈴音”だった。
話し相手はどうやら本国の人間らしい。
鈴音『だから、パッケージを変更しないと──』
トーナメントに合わせて新パッケージを寄越せ。
鈴音の言い分である。
けれど、本国はそれに答えることは出来ないと返答した。
そう答えるのも当然。
“IS”の使用変更パッケージが一日や二日で用意出来るはずがない。
例え突貫で換装できたとしても、出力のバランスや細かい調整を行う時間は残されていない。
そんなギャンブルを国が許可するはずもなかった。
鈴音『だから、昨日の模擬戦で現状装備の弱点が────!!』
口やかましくしても結果は変わらず。
無常に、一方的に通信を切られ鈴音の通話は終了した。
鈴音「……あーっ、もう! 分からず屋!」
ぼすん。
携帯をベッドの上に投げつける。
尖った八重歯をきらめかせ、興奮している様をルームメイトに隠そうともしなかった。
鈴音「ッチ。現状の装備でなんとかするしかないか……」
即座に思考を切り替える。
何時までも使えない装備に思いを馳せるほど、パイロットとしての鈴音は幼くない。
鈴音「なにがなんでも優勝して、一夏を……」
実際に一夏と紅莉栖を取り囲む空気は異常である。
ある種、秘密を共有しあっているかのような雰囲気さえ見て取れた。
これは不味い。
鈴音「大丈夫、まだ付き合うとかそう言うところにまでは行ってないはず……」
明日、トーナメントで優勝しその勢いで思いの丈を伝えれば。
クリスマス当日は2人で過ごすことができる。
鈴音「優勝すれば、きっと一夏も……」
メラメラと瞳に闘志の炎が宿る。
トーナメント優勝、そして一夏とのクリスマスデート。
鈴音の心は浮かれるほどに煌き立っていた。
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