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827: ◆H7NlgNe7hg[sage saga]
2013/02/25(月) 03:18:50.04 ID:G92jtprSo



鈴音『ハァ!? 間に合わない!?』

 携帯電話を片手に大声を上げているのは“凰 鈴音”だった。
 話し相手はどうやら本国の人間らしい。

鈴音『だから、パッケージを変更しないと──』

 トーナメントに合わせて新パッケージを寄越せ。
 鈴音の言い分である。

 けれど、本国はそれに答えることは出来ないと返答した。
 そう答えるのも当然。

 “IS”の使用変更パッケージが一日や二日で用意出来るはずがない。
 例え突貫で換装できたとしても、出力のバランスや細かい調整を行う時間は残されていない。

 そんなギャンブルを国が許可するはずもなかった。

鈴音『だから、昨日の模擬戦で現状装備の弱点が────!!』

 口やかましくしても結果は変わらず。
 無常に、一方的に通信を切られ鈴音の通話は終了した。

鈴音「……あーっ、もう! 分からず屋!」

 ぼすん。
 携帯をベッドの上に投げつける。

 尖った八重歯をきらめかせ、興奮している様をルームメイトに隠そうともしなかった。

鈴音「ッチ。現状の装備でなんとかするしかないか……」

 即座に思考を切り替える。
 何時までも使えない装備に思いを馳せるほど、パイロットとしての鈴音は幼くない。

鈴音「なにがなんでも優勝して、一夏を……」

 実際に一夏と紅莉栖を取り囲む空気は異常である。
 ある種、秘密を共有しあっているかのような雰囲気さえ見て取れた。

 これは不味い。

鈴音「大丈夫、まだ付き合うとかそう言うところにまでは行ってないはず……」

 明日、トーナメントで優勝しその勢いで思いの丈を伝えれば。
 クリスマス当日は2人で過ごすことができる。

鈴音「優勝すれば、きっと一夏も……」

 メラメラと瞳に闘志の炎が宿る。
 トーナメント優勝、そして一夏とのクリスマスデート。

 鈴音の心は浮かれるほどに煌き立っていた。
 


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