過去ログ - Steins;Stratos -Refine- U
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◆H7NlgNe7hg
[sage saga]
2013/02/25(月) 03:19:24.73 ID:G92jtprSo
◇
シャル「はぁ……」
大きな溜息を吐く。
部屋にはルームメイトであるラウラの姿は見当たらず、シャルロット1人だった。
シャル「最近、空回りばかりしてる気がする……」
一夏との距離は縮まるどころか、遠くなっている気さえする。
練習だと気合を入れて気を回した心算が余計に疲労を与え、逆効果になってしまった。
シャル「器用な方だと思ってたんだけどな」
確かにシャルロットは器用だった。
物事を手にかければ大した時間を労さずに人並み以上に体や頭は動く。
けれど、恋愛はそう言ったものとは縁遠いものである。
思ったことを口に出来ず、想いを上手く伝えられない。
シャル「一夏ってば、最近は紅莉栖とばかりやたら話すし……」
一言で言えば嫉妬。
ただでさえライバルが多いのに、紅莉栖と言う存在が台頭したお陰で構って貰える時間が極端に減ってしまった。
一体どうすれば一夏との距離を縮めることが出来るのだろう。
シャル「ノエルかぁ……」
フランス人にとって、ノエル……クリスマスと言うものは家族と過ごす大事な日である。
シャルロットに母親はなく、父親とも疎遠。
およそ、家族と言う温もりとは縁遠いと言える。
シャル「一夏とゆっくり過ごせたら、幸せだろうな……」
もしも、一夏が“家族”だったら。
恋人と言う過程をすっとばし、夫婦で過ごす未来を妄想する。
シャル「…………えへへ」
だらしなく頬が歪む。
表情はとろけんばかりの笑顔だった。
シャル「──ッハ」
瞬間で我に帰る。
両頬を手で多い、とろけた表情を元に戻した。
シャル「うー……でも、良いなぁ……家族かぁ」
乙女心に火が灯る。
明日はイヴ。そしてトーナメント。翌日は聖夜本番である。
日本の風習は理解している。
クリスマスは恋人と過ごす日であることをシャルロットは知っていた。
シャル「もしも、もしもだよ……僕がトーナメントで優勝したら……」
一夏は、僕とノエルを過ごしてくれるかな。
シャル「……」
きっとそうに違いない。
一夏のことだから、お祝いと称して構ってくれる。
待ち合わせをして、手を繋いで町を回って、美味しいディナーを食べて、日が暮れて……。
シャル「……」
楽しい妄想ばかりが膨らむ。
全ては、トーナメント優勝にかかっていた。
シャル「……やるよ。僕、優勝するからね」
シャルロットの瞳は本気だった。
優勝イコール一夏とクリスマスを過ごせると勘違いし、思いこんでいる。
その思い込みこそが、彼女の強さを一段引き上げる着火剤として機能していた。
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