過去ログ - 【咲SS】京太郎「あれ俺要らなくね……?」
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389: ◆/cZ9NqabwE[saga]
2012/11/04(日) 00:29:13.87 ID:SoavAKT6o


動かなくなった母親をずっと見ていた。


病室の扉が開く。


ハギヨシさんとお祖父さんが来ていた。

お祖父さんは何も言わずただ、母さんをじっと見つめている。

お祖父さんが母さんの髪を撫でた後、俺の方にやってきた。


透華祖父「京太郎君、後は私がやっておく、君は少し休みなさい。」


それだけ言うとお祖父さんは先生と話していた。


その後はお祖父さんと一緒に長野に戻り、葬式の準備をしていた。

咲達の応援に行っていた透華さんたちには何も言わず。


母さんの身内は居なかったそうだ。

親戚なども居なく、極少数の身内だけで通夜と告別式を行った。

身内といっても母さんと付き合いがあった人や仕事の同僚の人、それとお祖父さんとお義父さんと俺ぐらいだ。

火葬場で母さんの遺体と別れ、骨壷に入った母さんを抱きしめ、墓に向かう。

この納骨式が終わったら、何をするか考えてなかった。

何も考えられなかった。

不思議と母さんが亡くなってから今まで泣く事もなかった。

ただ心が、感情が、麻痺しているような感じだった……

坊さんの読経と喪主をやってくれたお祖父さんの挨拶が終わっても、

俺は墓前で手を合わせたまま、ぼうっとしていた。




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