過去ログ - 【咲安価】久「麻雀を?」京太郎「ええ、教えてください」 三局目
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134: ◆B6xkwd67zxGJ[saga]
2012/10/22(月) 19:10:58.82 ID:rn40zkgVo

 ひょっとしてこれは何かの冗談だろうか。

 実はどこかにカメラが仕掛けられていて、部屋の前で誰かが出番を待って待機してはいないか。

 そう思いあたりを見回してみるものの、カメラの影など存在しない。

 というか、朝から掃除をしているのである。あったなら見つかっているはずだ。


「……呑み込みが悪いんですね」


 溜息一つ。

 それと同時に、襲いかかる衝撃。

 視界が揺れた。そこだけ切り離されて、現実感を伴わないヴィジョン。

 別の世界で何かが起きているか、あるいは録画された映像を見せられている――と錯覚するかの如きもの。

 すべての動きが緩やかになり、弘世菫の視界は、いつの間にか床を収めていた。

 そして襲いかかるのは、苦痛。

 腹部にそのまま透明の重金属の腕をさしこまれて内臓を捻られたような痛み。

 遅れて、自分が殴られたということを理解した。

 何故。

 冷や汗が浮かぶ顔を上げて、須賀京太郎を見上げた。


「椅子が言葉を喋りますか? 少し考えたら、分かるでしょう?」

「お、まえ……!」

「はぁ……まだ分からないんですかね。この椅子は」


 振りかぶった爪先。

 それが、菫の腹部にめり込んだ。

 口から息が押し出され、肘が折れる。立ち上がろうとした気力も心も、一切合財が、痛苦の渦に絡め取られた。

 かき回されていた。内臓も、心も。


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