過去ログ - 【咲安価】久「麻雀を?」京太郎「ええ、教えてください」 三局目
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166: ◆B6xkwd67zxGJ[saga]
2012/10/22(月) 21:27:30.69 ID:rkXwbJ5ho

 さて、どこを狙うか。

 太腿。臀部。丸めた背中。そのように張っている場所がいい。

 舐めるように彼女の体を眺め、ゆっくりと狙いを定める。

 体を丸めて横たわったその状態から、こちらを見やる菫。

 こちらの視線から、どこを叩こうとしているのか窺っているのだろう。

 なるほど、確かに覚悟しろと言った。故に、どこにぶつかるかを考えて、覚悟を決めて痛みに耐えようとしているのだろう。

 それが何とも可愛らしい。たまらなく愛おしい。


 これこそが何よりも濃密な愛であると思うのだ。たまらなく震えが起こるほどに。

 そう、いわば共同作業なのだ。

 彼女は、自分を理解しようとしている。一挙一動一投足、分析して把握しようと試みている。

 それは何よりも濃密なコミュニケーションであった。

 ただの会話や恋愛では味わえない、お互いを分かりあおうという姿勢。

 凡百の言葉では語りつくせないほどの、実態を持った交流。

 こちらが何をしようとしているのか。どうしたらいいのか。彼女は真剣に考えていた。

 他のものではこうもいくまい。

 今の、この状況があって、そして自分たち二人がいて成り立つのだ。そんな一期一会の奇跡なのだ。

 麻雀で同じ牌譜は、紀元前より今まで全人類が毎日打っても一度として現れないという。

 それと同じだ。いや、それを超えている。

 何故なら、この場には愛があるから。麻雀のような戦いではなく、愛があるのだ。

 素晴らしい――――京太郎は陶酔感に包まれた。

 彼女を味わい尽くさねばならない。その骨の髄まで痛みを与えて、支配しなければならない。

 それが彼女の真摯な姿勢に対する、最大の礼儀である。


 ……などと嘯いてみるが、結局のところそれは余計で、ただ大げさなだけの無意味な言葉だ。

 単純に暴力が好きで、それを愛していて、こうして可愛いものを痛めつけるだけでいいのだ。

 もちろん、どんな相手がいいというのは当然あるが……最終的に行き着くのはそこである。

 なんて京太郎は自嘲して、鞭を振りかぶった。




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