過去ログ - 【咲安価】久「麻雀を?」京太郎「ええ、教えてください」 三局目
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◆B6xkwd67zxGJ
[saga]
2012/10/30(火) 01:17:05.39 ID:bqp0AHT7o
「……何とかなりましたね」
「わざわざどうも……」
「いやいや、これも何かの縁ですから」
結論から言おう。鉄道会社ってすげえ。
失せていた財布は見事に元通りになった。中身も抜けていない。
やはりなんだかんだ言っても、美しい国ニッポンだ。技術大国といっても、スリや置き引きの技術までは磨かれてはいないらしい。
末法ではなかった。サンキューブッダ。
さて、とだ。
妙にこうしてテンションが上がっているのは、上げなければやっていけないからだ。
彼女はいる。女性との付き合いもある。だがナンパはまた別腹である。
酒に酔ってその場で女子会をしているOLに対して合コンのお願いを出した、という経験はある。
ついでに、よその同窓会に平然と紛れ込んで三次会まで突入したという経験もある。
……が、素面で、このように人目がある場所でというのはあまりない。
というのも「ゴメンナサイ」の破壊力が凄まじいからである。赤っ恥だ。
酔ってガードが下がった相手ならばまだ良い。勝算がある。
かといってこのような場でできるかと言われたら否だ。流石に羞恥心はある。酔いがなければ誤魔化せないのだ。
二人、もしくは三人いればまだ何とかなった。
フラれたとしてもその後に「ダメだったなー」「惜しかったなー」と傷口を舐めあえるのであれば、
笑い話として次に生かせるし、心なしか他人からの視線も分散して気が楽になる。
だが、一対一。これはどうだろうか。
ここまで付き合ってくれているのだ。多少なりとは大丈夫のサインであろう。
だが確実とは言えない。そしてこの手のタイプでは食い下がったところであまり状況は好転しないであろう。
……と、笑顔の下で計算高く彼女を見やる。
ひょっとしたら気付かれているのかもしれない。鋭いし。
それから結局京太郎は――ええい、ままよと切り出した。平静を装った顔とは裏腹に、心臓は嫌な高鳴りを見せているのは内緒だ。
「……時間あったら、どうです? 自棄酒に付き合って貰えませんかね?」
親指で指示した先にあったのは、日本酒を集めているミュージアムだ。
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