過去ログ - 【咲安価】久「麻雀を?」京太郎「ええ、教えてください」 三局目
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807: ◆B6xkwd67zxGJ[saga]
2012/10/30(火) 02:18:35.35 ID:bqp0AHT7o

「さて……と」


 もう少し時間を潰そうかと再度コインを購入。

 折角なのだ。多少なりともいろいろな酒を楽しんでみたくなるのは道理だ。

 それに、もう少し彼女と――結論を先延ばしにして――一緒に居たいというのもあった。

 今度は置いてある塩なども使って楽しんでみようか。

 そう思いつつ、杯を傾けたときであった。


「…………一緒に泊まっていい?」


 ぶふう、と危うく吹き出しそうになった。いや、口は止めた。鼻から飛び出た。

 アルコールの匂いが鼻の粘膜を刺激するのを感じつつ、口元を拭って、彼女の真意を確かめてみる。

 それを望んでいた。

 だが唐突であるし、何より、ちょっと軽率すぎやしないかと心配になる。悪い男に引っかかりはしないか……と。


「いや、いい人そうだったし……」

「そう見せかけてるだけかもしれないって、思いませんか?」

「…………それならわざわざ財布を探さないんじゃ?」

「それで恩を売る――とは考えないんですかね?」

「いや…………全然」


 純真無垢というには程遠い、打ち上げられた魚のような半眼で。

 それでもその怠惰の曇りガラスの奥には、確かに理知的な光が宿っており。

 何より、こうして認められた風であるというのが嬉しくて――――当初の予定通りではあるものの、

 当初とはまた違った感情を持ちながら、京太郎は了承した。旅先の出会い、あるもんである。


「何より…………」

「何より?」

「ダルい……。宿までおんぶしてって…………」

「……さいですか」



カンッ!


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