過去ログ - 【咲安価】久「麻雀を?」京太郎「ええ、教えてください」 三局目
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◆B6xkwd67zxGJ
[saga]
2012/10/30(火) 21:58:18.11 ID:NkN6SwGfo
内心に怒りは貯めた。
が、何とか我慢した。
そんなことで男が怒鳴りだすのが見苦しいというのもあれば、
彼女の口から、そこまで求めてないと告げられたら悲しいというのもある。
京太郎と出会うまでは彼女一人でも問題なく暮らせていたのだし、
京太郎がこうして料理を作りに通っているのだって、
もとはと言えば出会ってから数日間行動を共にした旅行の最中、
色々料理に関する薀蓄を語ったり、或いは何が使われているのか考えたりしていた京太郎の様子を見て、
彼女が「そんなに好きなら料理作ってくれない」と切り出したのが切っ掛けだ。
半ば冗談のつもりで口に出しただけかもしれないそれを、須賀京太郎が快諾し、今に至る。
こんな風に、よく考えれば食事を作りに来るのだって、どうしてもと求められた訳ではないのだ。
大学の講義の合間に暇であった。そして彼女の家が大学から近かった。
それだけでなんとなく続いているだけの話だ。
有り体にここらで、「正直重い」とか「勘違いし過ぎ」とか「調子に乗り過ぎ」とか、
そう言った類の言葉をぶつけられたのなら、きっと京太郎は立ち上がれないだろう。
言いはしないと思うが……そう考えると、なんだか怖いというのも事実だ。あり得ないとは言い切れない。
……と、白望が炬燵から出て立ち上がった。
なんだかんだと無精に見えて、ちゃんと見ている人なのだ。
よかった、と……満面の笑みで箒を手渡そうとすれば、
「……いや、お小水」
と、にべもなく断られた。多少恥ずかしがっている風ではある。
期待した俺が馬鹿だったなと、仕方なく京太郎は一人で掃除を始めた。
だがなんと、トイレから戻ってきた彼女の手には雑巾とマスク、バケツが。
(こういうところ外さない人だよな……)と内心苦笑する反面、やはり胸が温かくなり、
そしてそう簡単にちょっとした態度で懐柔される自分の軟さ加減に、なんとなく自己嫌悪に陥る。
掃き掃除を彼女。拭き掃除その他色々を京太郎が。
寒気を部屋に入れる数時間、二人で盛大に大掃除を行った。
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