過去ログ - 【咲安価】久「麻雀を?」京太郎「ええ、教えてください」 三局目
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869: ◆B6xkwd67zxGJ[saga]
2012/10/30(火) 22:55:36.72 ID:NkN6SwGfo

「須賀。あーんも」

「……いや、それは」

「あーん」

「……あの」

「あーん……」

「……いや、だから」

「早く……。ダルい……」

「……はい。あーん」

「んっ……」


 シロクマ。シロナガスクジラ。ゴマフアザラシの幼生。シロマグロ。いや、最後のは実在しないが。

 どれかしらの飼育員にでもなった気分である。

 こちらが思索に耽ろうとすると、咥えたスプーンをピコピコと器用に動かす彼女。

 頼むからその労力を別の方向に使ってほしい。


 飼育員。

 そうとでも思ってなければやっていられないのだ。

 恋人でもないのにこれだとは、あんまりすぎる。思わせぶりすぎるのだ、彼女の言動は。

 無理だと思っていても、なんだか期待してしまうじゃないか。それはあまりに惨めだ。

 いっそのこと押し倒してやろうかと思うこともある。

 が、それでこの関係を崩してしまうというのは侘しいし、何よりダルいという理由で抵抗されなくても悲しい。

 それじゃあ、男として見られている訳ではない、という事実に変わりがないのだから。


「……俺も飯食べたいんで、もうやりませんよ」

「……えっ」

「えっ、じゃないですよ。えっ、じゃ……。第一、そんな風に物臭してて、俺がここに顔を出さなくなったらどうするんですか?」

「……。…………。…………え?」

「え、じゃないでしょう。そりゃあ俺にだって予定とか生活とか人生とかありますから、いつまでもこうしていられないっすよ。流石に」

「……ああ」

「今、絶賛就活中ですからね。こう見えても忙しいんですよ」



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