過去ログ - 【咲安価】久「麻雀を?」京太郎「ええ、教えてください」 三局目
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982: ◆B6xkwd67zxGJ[saga]
2012/11/03(土) 02:15:24.86 ID:UUPXZhLjo

 運が良かった。

 須賀京太郎は、息を吐いた。

 眼前で怯える少女。それに纏わりつく男たち。何かが起こる前に、その現場に駆けつけられたことを。

 改めて相手を睨む――。

 一人目、坊主頭の男。二人目、ピアスの男。三人目、茶髪の男。四人目、運転席、金髪の男。

 皆格闘技とは見えない。手首と前腕が細い。撫で肩。脹脛や足関節が細い。

 が、スポーツ経験者はいる。喧嘩に慣れていると思える野卑な瞳の者もいた。

 いずれにしても言えることは、誰もが京太郎より暴力に親しみがあるということだ。

 人を傷付けることに呵責はない。笑いながら、倒れた人間を蹴りつけ、踏みにじれる類の人間である。

 凶器――持っていると考えて当然だ。

 躊躇――おそらくはあるまい。


 人数の差から言っても、実力から言っても、その精神から言っても、京太郎が勝つことは到底不可能。

 必要なのは時間稼ぎと足止め、咲の救出。咲さえ助け出せたのなら、彼女が通報する筈だ。

 咄嗟に飛び出したため、連絡できてはいない。本来ならばナンバーを押さえて、迅速に通報すべきだった。

 警官の到着までに何かが起こる可能性は極めて高い。だが、京太郎一人でこうして立ち向かうよりも、遥かに勝算があるのは確か。

 ここで京太郎が捻じ伏せられたとしてもその次があるか、否か。

 ゼロとイチの間には大きな差があった。

 即座に飛び出した明らかに自分は冷静さを失っていた。京太郎は自覚する。

 だが、今それに気が付けただけよかった。そう思うほかない。

 大きく息を吐く。視界を広くとることを意識する。表情を強張らせる。相手の呼吸を見る。

 自分の緊張を認識してしまえば、却って拍子抜けするほどに頭が冷えた。それでも恐怖はある。逃げ出したいとも、誰かに助けを求めたくもある。



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