過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」睦月「その12」【鶴賀】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」睦月「その12」【鶴賀】

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288: ◆tXdh2WZ0lM[sage]
2012/10/23(火) 19:59:48.72 ID:Vp0uc8Hy0
一「……えっと、大丈夫だった？」

京太郎「ええ、少しくらいなら、と」

店先に出て、彼と対峙する。

こんな風に話したことが何度もあった、何度も、何度も、何度も！

ああ、嬉しい、またこうして京太郎君と離せるんだ、嬉しい、嬉しいなっ！

京太郎「……それで、衣……っていうのは」

一「うん、金髪のこれくらいちっちゃくて――」

一「――それで、きっと京太郎君と……そのお友達に迷惑をかけた女の子だよ」

京太郎「……」

一「……えっとね、京太郎君」

一「その……ごめんなさい！」

京太郎「……いや、どうして貴方が謝るんですか」

一「身内の不祥事だもん、謝るに決まっているって……」

一「あ、僕の名前は国広一。気楽に一って呼んでくれていいよ」

一「ちなみに、きっと同年代……ね、ため口でお願い」

京太郎「ありがとうござ……じゃなくて、ありがとう」

京太郎「……知っているとは思うけれど、俺は須賀京太郎」

一「うん、衣から話は聞いているからね」

一「よろしく、京太郎君」

京太郎「ああ、よろしく」

……あは、京太郎君にため口で話しかけられてる。

前は叶うことがなかったのに……こんなに、こんなにも簡単に！

あー、もうどうしよう、超嬉しいっ！

一「それでね……衣、最近ちょっとおかしくなっちゃって」

一「……衣も謝らせに来ようと思ったんだけどね、どうしてもいかないっていうから」

一「……ごめんね」

京太郎「ああ、いや、大丈夫」

京太郎「いや、大丈夫じゃないけど……その、一が悪いわけじゃないし」

一「でも……さ、衣を止められなかった責任はきっと僕達にあるから」

一「……ごめんね」

京太郎「……」

京太郎「いたちごっこになるし、そろそろやめようぜ」

京太郎「一がごめんなさい、それで終わりだよ」

一「……ん、ありがとう」

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