過去ログ - 【咲-saki-安価】魔王クエスト〜魔法少女と探偵とくのいちと目立ちたがりの姫君
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888: ◆Rf40X2USO7Yr[saga ]
2012/11/21(水) 18:32:50.05 ID:6RNUgkeAO


 周辺の地域から集まった商人たちが店を並べる月の市の雑踏。

 遠い国から取り寄せられた珍しい品から日々の生活の糧まで、取り引きされているものは様々だ。

穏乃「…なんか違う国に来たっていう感じがするなー」

憧「里ではこんな大きな市が開かれることないもんね」

 辺りを見回す穏乃の姿はお上りさん丸出しだが、それを注意する余裕もないほど、憧も市の光景には目を奪われていた。

商人「そこの娘さんら、旅の途中か?ええもんぎょうさんあるで、見ていき」

穏乃「えーっと、はい!見ていきます!」

憧「ちょっとシズ…」

 穏乃は早速、露店を広げていた商人たちの一人の口車に乗せられて、商品に見入り始めた。

憧(ま、ふんだくられるほどたくさんお金持ってるわけじゃないし、大丈夫かな…)

穏乃「でも商人さん、私たちあまりお金持ってないですよ。少しはあるけど」

商人「冷やかしでなきゃ十分や。そうやな、あんさんらでも買えそうなもん言うたら…」

 商人は露店の片隅に置かれていた品を取り出して来て、二人の前に広げて見せた。


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