過去ログ - 宮永照はとある政治家の秘書になるようです 〜ムダヅモ無き闘い side‐S 〜
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◆tUNoJq4Lwk
[sage]
2012/10/28(日) 20:10:34.08 ID:5C6eJVTfo
第一話 出会いの大三元
僕が彼女に出会ったのは、地元の雀荘でのことであった。
アメリカから帰国した僕は、しばらくの間することがなかったので、
学生時代によく出入りしていた雀荘『ネイビーブルー』に行ってみることにしたのだ。
「こんにちは」
何年ぶりだろうか。
大学生のころを思い出しながら僕は雀荘の中に入る。
「あ、ああ。久しぶりです……」
しかしそこには、汗をかいて顔面蒼白の主人がいた。
「どうしたんですか」
数年ぶりの再会にもかかわらず、懐かしさを共有することもなく僕は髪の毛の薄い主人
に話しかける。
「いや、実はとんでもない子が来ていてね」
「とんでもない?」
今年六十を過ぎた主人(マスター)の視線の先にいたのは、一人の女性だった。
歳のころは十代か、二十代前半くらいだろうか。
微かに幼さが残る横顔に、氷のように冷たい光を放つ瞳。そして特徴的なちょこんとは
ねた髪の毛。
「あの子が、どうかしたんですか」
三人の大男を相手に宅に座った彼女は、大きく腕を振り上げる。
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