48: ◆lSMZP41nLE[saga]
2012/10/31(水) 12:59:45.13 ID:cdYmfTOw0
ふ、普通で大丈夫、よね……?ん……?普通に声かけるってどんなが良いのよ!?
あぁあ!もう!どうすればいいのかしら!?
無意識に頭を掻きむしっていた私は、杖の音が聞こえなくなっているのに気づく。
………………。
「…………」
顔を上げてみると、赤い瞳にぶつかった。
言葉が出てこない。近くで見ると、怜悧な表情が一層引き立って見えた。
「……一方通行だ。ヨロシク」
白い手が差し出される。細長い指に視線が引かれる。
息のかかった声だった。杖をわざわざ丁寧に折り畳み、右手で握手を求めてくる。
あ、え、ええ……ふ、吹寄制理、です……
白く華奢な手はひんやりとしていた。
ぎゅっと握り返す。
……………
………え?本当に男の手なの?
ていうか肌白っ!?無駄毛一本もないし、すべすべだし……
「………………オイ」
っ!す、すまなかったわ!
慌てて手を離す。不覚っ!あの感触に溺れていた…!!……恐るべき転入生ね……!
きっと情緒不安定に映っただろう。そんな不安を裂くがごとく、何事もなかったかのように白い彼は落ち着いた様子で言葉を紡いだ。
「クラス委員、なンだろ?……普通の学校ってやつに慣れてねェンだ。世話になるかもしれねェ」
……………
………
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