過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」ゆみ「その14だな」【鶴賀】
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29: ◆tXdh2WZ0lM[saga]
2012/11/01(木) 01:22:39.43 ID:hgG0KR0Q0
睦月「……」

下に下りると、睦月さんが雪に寝そべったまま動かなくなっていた。

京太郎「……しもやけになりますよ」

睦月「うむぅ……」

あ、生きてた。

京太郎「……よい……しょっと！」

彼女の体をとりあえず起こす。

その瞳には涙が浮かんでいた。

京太郎「……ええと、何かごめんなさい」

睦月「いや……京太郎君が悪いわけじゃないけれど……」

睦月「……もう、スキーになんていかない」

京太郎「……はは」

そりゃ、あれだけのスピードで走ってたらトラウマにもなるよな。

慣れたら本当に楽しいのだけど。

睦月「……さ、京太郎君、行こう」

京太郎「……はい」

もう少し遊んでいたかったのだけど、と初心者コースを越えた先の高い場所を見上げる。

睦月「……ほら、京太郎君」

京太郎「わかってますって」

と、睦月さんに連れられてやってきた先は――

京太郎「……リフト？」

初心者コース行きの。

睦月「……折角きたんだから、すぐ変えるわけにも行かないし」

京太郎「いや、まあ確かにそうですけど」

睦月「ほら、来たよ京太郎君」

京太郎「……」

……案外楽しんでいるんじゃないだろうか。


終わり。

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