過去ログ - 食蜂「あなたに教えてほしいな、幸せっていうのを」絹旗「…もちろんですよ」
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ひな助
◆Ui8SfUmIUc
[saga]
2012/11/01(木) 20:35:16.53 ID:wOcNIr3a0
「はぁっ…はー…はぁっ…はー…はぁっ……あぅ……ふぅ」
目の前の少女は滝のような汗を流したまま、地べたに座り込んでしまった。
あれから、何時間走っただろうか。
気がつけば、麦野はいなくなっていた。
おまけに太陽も昇り始めていたが。
巻き込んでしまったことに罪悪感を感じつつ、近くの自販機で買った飲み物を息の荒い少女に差し出す。
絹旗「巻き込んでしまって、すみません…。あの、これよかったら…」
「えっ、…あ、ありがとう…」
熱で赤い頬を、更に赤くして少女はそれを受け取った。
まるで宝石を見るように、それをじっと見つめている。
絹旗「もしかして…ヤシの実サイダー超嫌いでしたか?」
「え、あ、ううん!ちがうの!」
首がちぎれてしまうんじゃないかと思うくらいに激しく横に振る。口元を緩ませたまま、少女は缶を手の中で転がしていた。
絹旗「えっと…。あの、寮はどこですか?送っていきます」
「あぁ、うん。大丈夫よ?ほら、あそこ」
絹旗「あそこ?」
少女が指差した先を見ると、立派な建物があった。
条件反射の速度で少女の制服を見る。
さっきまでは暗くて見えなかったが、目の前の少女が着ている制服は学園都市の名門『常磐台中学』の制服である。
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