過去ログ - 見習い魔法使いのいつもと違う一日
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61:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/09(金) 21:04:32.00 ID:iX4/EhmQo
リリーは、しばらく何も言えずに師匠の横顔を眺めていた。
それからふと思いついて口にする。
「失敗して、感情をなくしても。それでも生き返らせたい人だったんですね……」
感情をなくしてどんなことにも意味を見いだせなくなって。それでも師匠は姉に会いたかったのだろう。
師匠は言う。
「もしかしたら君もあの子に伝えたいことがあるのかもしれないね」
リリーはそれには答えなかった。
「でも、きっと大丈夫さ。彼もきっと知ってる。ぼくの姉みたいにね」
それから師匠はリリーの方を向いて手を差し出した。
「むやみやたらと元気になる薬、持ってるだろ?」
「はい」
「貸して。使うから」
「……はい」
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