8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2012/11/07(水) 00:23:51.04 ID:0rJjsqvo0
意識が継ぎ接ぎの布切れのようだ。
落下の後、すぐにその場を後にした。
溢れた臓物は今では元通りに復元されている。
痛みも消えた。
肉体は人間の理から逸脱していた。
しかし、精神は脆いままで、相も変わらずに疲弊して睡眠を欲する。
……眠るのは怖い。きっと今の私にとって、それ以上に怖い事はない。
小川のせせらぎが聞こえる。
心地良く、疲弊した精神を落ち着かせる音だ。
目蓋が自然と眼球を覆うようになっていた。
甘美な地獄への誘いに私の身体が屈する。
身体を動かすのが億劫で、私は傍らの立ち木の幹に寄り掛かった。
気付けば、もうどれだけ眠っていないのかも憶えていない。
限界だった。
最終地点で踏みとどまっていた力を抜くと、私の意識は容易く微睡みの中に溶けていった。
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