過去ログ - 垣根「本当の意味で」フィアンマ「世界を、救う」(安価スレ)
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2012/11/21(水) 21:37:30.19 ID:SObHY+ml0
「私は…帝督が思ってるより、皆が思ってるより、強くない。いつだって倒れそうなんだ」
ぎゅう、とゲコ太を抱きしめ。
垣根からのプレゼントであるぬいぐるみを強く抱きしめ、顔を埋めながら。
彼女には心の支えが自分しかないことを、垣根は何となく察している。
「知ってる。……だから、俺には弱み見せとけよ」
沢山、と言われ、頭を撫でられ。
気まずそうに顔を上げる彼女を抱きしめ、その頭に垣根は顎を置く。
強めに抱き込む形で、安心感を与える。
「…ん」
「……」
「…帝督は」
「…俺が、何だよ?」
「……俺様の天使様だな」
「…その天使ってのどうにかなんねえの?」
「…守護天使は、そうだな。日本でいうところの守り神だぞ?」
良いじゃないか、と柔らかく笑み。
フィアンマは軽く体重をかけて垣根に甘えた。
心から甘えられるのはこれから先も彼だけだろう、と彼女は思う。
「…なら、悪くねえか」
「だろう?」
「…お前が倒れそうになったら、支えられる程の力があるかどうかは別として。…お前が地面に直接倒れないように、先に下に倒れる位なら、してやるよ」
「…そうか」
くすりと笑い、垣根のプライドの高さを知った上で下敷きになっても構わないとの発言に、心地よさを覚え。
優越感にも似たそれを刻み付けるように、婚約指輪を指先で撫でた。
「だから、」
「…?」
「……俺の手の届く範囲内だとか。…俺の視界に、居ろよ」
「…いつまで居れば、いいんだ?」
「いつまでもに、決まってんだろうが」
来年も、再来年も、その先も。
世界が何度危機を迎えても。
その度に救って、こうやって元の状態に戻る。
それが一番で、最上で、すべきことなのだから。
「…私が馬鹿なことをしても。……ずっと、好きでいてください」
「嫌いにも、曖昧な状態にもならねえ。ずっと、好きでいるから安心しやがれ。…カンパーナ」
おわり
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