過去ログ - 垣根「本当の意味で」フィアンマ「世界を、救う」(安価スレ)
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6:小ネタ:喪失  ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/11/07(水) 19:36:16.74 ID:pYypQOn90

《設定引用元スレ>>980から分岐の記憶喪失ルート》




降り注ぐ羽は垣根帝督の体に、優しく降り注ぐ。
全ての戦闘から救済するように、ふんわりと、祝福するように。
指先一つ動かせなかった彼は、自然の摂理へ沿って、それを受ける。
『意味記憶(知識)』、『エピソード記憶(人格)』、『技能記憶(演算)』。
神が自らの身許まで導いたのは、彼の中枢を構成する人格。
奇跡など、起こる筈も無かった。そんなに、世界は優しくなんか無い。


フィアンマは神浄の討魔に救われ、病室に居た。
彼女が入院しているのではなく、垣根を見守る為に。
見舞い客用の椅子に腰掛ける彼女は、どこかぼんやりとしていた。
もう一つの椅子には、彼女を守り通し、垣根を病院まで運んだ青年が座っている。
彼の名はオッレルス。魔神になり損ねた、哀れで優しい魔術師。

垣根帝督は、目を覚ました。
夕暮れ時のことだった。
そして、彼と彼女を見上げ、不思議そうに首を傾げる。
自分の素性についての説明を受けても、垣根帝督として生きてきた思い出の無い彼は、不可解そうな様子だった。
彼はフィアンマとオッレルスを見比べ、共に金髪である彼等に、思いついたかのように問いかけた。

「…カップル?」
「……いや、違うよ」

悲痛な思いでオッレルスがそう答える。
内心は掴みかかりたい気分だったが、今の垣根に罪は無い。
彼女は、あらかじめ宣言していたように、振舞う。




「…私は、…わたしは…貴方の、…恋人です」


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