20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga ]
2012/11/15(木) 01:19:43.99 ID:9MJwdkWy0
「超電磁砲とは接触したのか」
「なあ、その固有名詞はやめてやってくれよ。御坂美琴。ちゃんと名前がある」
「悪いけど興味の対象外だぜい。で? 成果は?」
仕事の話になるとペースがあがるのがこいつの悪いくせだ。
客の仲介には手数料を取っていないという。
だからといって、嫌いじゃないんだけど。
「会ってきたよ。元気そうだった」
「そりゃ結構。助手には向かなそうだが」
「何事も、使う側の問題だよ。プロデューサーは黙って結果だけ観てくれたらいい。そうだろ」
「さすがカミやん。頼りになる」
どうだか。社交辞令じみたやり取りに少し気だるさを感じる。
「このアパート、色々と穴だらけだぜ。合鍵なんかなくたって俺なら一分で全部の部屋の鍵を外せる」
「セキュリティ面でそんなに苦労していないんだよ。取られて困るようなものもない」
「だけどカミやん、この案件、失敗したら俺たちの一番大事なものを取られるんだぜ」
そんなことは分かっていた。
お互いの利害が一致しているのは自明だった。
できることならこういう仲で仕事はしたくなかったということが本音だ。
友人同士で金銭のやり取りをするしないの前に、土御門は俺の親友だし、
こんなギリギリのラインで仕事をするような関係性になるはずじゃなかった。
「やっこさんはもう動いてる。『実験』を阻止できなかった場合は想定していない。
なぜなら、その時点で俺たちはゲームオーバーだからだ」
「なあ、お前が暗部から足を洗わないのはなぜだ? 一旦は解散したって話じゃないか。
あいつの……『一方通行』のおかげで」
「わかってないな」
土御門は両手を広げて演説する。
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